2014年8月11日月曜日

「キック・アス2」の感想


クロエ・グレース・モレッツを、一気に世界的なスターにのし上げた「キック・アス」。

サディスティックな美少女・・・・・・というよりは、サディスティックな幼女(撮影当時は12才くらい? 白人さんにしては珍しく、幼く見えるタイプ)というマニアックな設定で、ある種の層の人たちに「これだ!」と受け入れられ、めでたく続編です。

日本人に受けるのは、まぁなんとなく分かるんですが、アメリカでも受けたようなので、こういう層は、万国共通なのかな?


見終わった感想としては、やっぱり続編て難しいよね。


前作は、冴えない高校生が、「子供時代に憧れるヒーローに、実際になってみたら、どうなるか?」という素朴な願望を実行してみたものの、まぁ当然のことながら、単なる青瓢箪ですから、町の不良たちにあっさりとやられてしまう。

で、いろいろと痛い目にあっていくうちに、ビッグ・ダディ(子供は一人)とヒット・ガールという、本格的に体を鍛え、装備も潤沢な、本物(?)のヒーローに出会うんだけども、「警察なんか頼れるか! 俺たち自身の力で、悪を対峙してやる!」なんて人たちですから、こっちはこっちで、アレな感じ。

どうしようもないDIYヒーローのキック・アスと、ファナティックなヒット・ガールの組み合わせが、いい感じでした。


そして、「2」。


クロエ・グレース・モレッツが演じるヒット・ガールは、無敵のワイルドカード。

だから、物語に起伏をつくろうとすると、彼女の力を、どうやって封印させるか? が重要なキーになるわけでして。

そんなわけで、今回はキック・アスはやる気があるけど、ヒット・ガールは養父に遠慮して悪党退治を止めてしまう。


まぁ普通の親なら、自警団ごっこなんか許さないよね。
もし悪党退治したいなら、高校を出てから、警察か軍隊に行けって感じだもんね。


で、キック・アスは町の小悪党をチョロチョロと相手しているんだけど、ヒット・ガールは学校のスノッブな学生と付き合うように親に言われて、ぬるっとした生活をおくっているわけでして。

うーん、なんか、いまいち、爽快感がないね。


まぁ、ヒット・ガールが付き合うことになる女性たちの、毒のある分かり易いスノッブさは、笑えることは笑えるけど。


で、その女達に傷つけられたヒット・ガールは、キック・アスに泣きながら抱きつき・・・・・・、うーむ。

強い女性が見せる弱い面に、「グッと来る!」というのも分かるけど、年に似合わないヒット・ガールの不道徳な凶悪さが魅力だったのに、普通のティーンエージャーに成り下がってしまっては、なんだかな・・・・・・。


最終的には、ヒット・ガールも復活して、一緒になってDIYな悪党をやっつける。

でも、ヒット・ガールで生きていくことを決めたので、養父のもとにはいられないと、彼女は街を去っていく。

その際、今まで、足手まといだと思っていたキック・アスを見直して、自分のパートナーと認めるという意味でキスをして、終わり。


それなりに楽しめることは楽しめるけど、「1」ほどじゃないかな。


それにしても、「1」は、役のイメージ通りにヒョロっとしていたキック・アスだけど、「2」では、なんで、あんなに筋肉質なの?

まぁ、一応、ヒット・ガールが、彼の鍛えた裸体を見て、「本物のヒーローになろうとしているんだ」と感心するシーンがあり、それはそれでラストのキスにつながるので大事なのは分かる。

でも、鍛える前から、明らかに、でかいんですよ。
普通の服を着ていても、分かるくらい。

役の為に鍛えたのなら、やり過ぎ。


後、冒頭で、友人たちと、ダラダラと会話しているシーンで、「熟女でぬいたよ」云々あるけど、あれって、キック・アス役のアーロン・ジョンソンが23歳年上の女性と結婚していることをネタにしているんだよね。

ここに限らず、こういう毒は、キック・アスらしいんだけど。


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2014年8月9日土曜日

『惡の華』 第四巻 の感想。


全十三話の、ちょうど半分の七話と、その後の八話が入った、「惡の華」第四巻。


ターニングポイントを、意識している七話でした。

これまでは、仲村に振り回されっぱなしの主人公の春日。
佐伯を騙している罪悪感に耐えられずに、仲村に、自分が体操着泥棒であることを、暴露して欲しいと訴える。

で、佐伯だけではなく、クラスのみんなに告白することを迫る仲村。

そんなことは出来ないと、一度は、拒む春日であったが、彼女の孤独に共感して、教室をメチャクチャに。

スローモーションを多用した圧巻のシーンになっておりました。


で、その後の、ついに、体操着を盗んだことがばれるのか? という八話。

ですが、どうやら、仲村の配慮だと思われますが(もしかしたら、偶然)、春日の暴露は表沙汰にはならず。

しかし、教室をメチャクチャにしたのが春日(&仲村)であることに気がつく。

それに対して、自分から別れを切り出す春日であった、てな感じで終わり。


「秩序と体制を象徴する佐伯」と、「混沌と反乱を象徴する仲村」。

春日のプレゼントした「惡の華」を理解しようとする佐伯だけど、おそらくは理解することはない。
一方で、仲村は、「惡の華」をもらっても、決して読むことはないだろうけど、少なくとも春日とは通底するものを持っている。

春日も仲村も、この世界の通俗、偽善、狭隘に辟易している。


所謂「中二病」というヤツですなー。

自分だけは特別であると思いたい、あいつらと違うんだっていう臆病な自負を抱く時期って、誰でもありますからね。


で、物語を楽しみつつ、なんか違和感を感じたわけでして、「なんだろう?」と考えてみると、ネットがないんだよね。

一応、現代が舞台なはずなのに(出てくるテレビは薄型だし)、二人ともネットを使うことはない。
使ってはいるのかもしれないけど、活用はしていない。

なんで、そんなことに違和感を覚えるのかと言うと、今なら、こういう孤独を抱えている子なら、きっとネットにハマるんだろうな、と考えてしまうから。

まぁ、自分の時代にはネットもなくて、今も子供がいないので、あくまでも想像ですけど。


ネットで、孤独が癒やされてしまったら、仲村と春日がくっつくことはないだろうから、敢えて踏み込まないのは、物語上、仕方ないと言えば、仕方ない。まぁ物語の嘘というヤツでして。
(作者の青春時代に、ネットがなかったから、そういうストーリー展開が想像出来ないということもあるのだろうけど)


で、仲村と春日は急激に親密さを増すんだけれども、そこで疑問なのは、春日の性欲。

佐伯に対しては、この物語の発端からして分かるように、彼女を性の対象として見ている。

でも、春日の仲村に対しては、なんか有耶無耶な感じがすんだよね。


何度か書いたような気がするけど、ここらへんは、やっぱり、疑問が残るところだな・・・・・・。


過去の感想。
『惡の華』 第一巻 の感想。
『惡の華』 第二巻 の感想。
『惡の華』 第三巻 の感想。


『惡の華』Blu-ray 第四巻
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2014年8月8日金曜日

漫画「シドニアの騎士」 十巻から十二巻まで読了


シドニアの騎士、10巻から12巻まで読了。

主人公のライバルである落合が、二体目の融合個体の制御に失敗。
それは、かつてシドニア(人類の生き残りを賭けて航行する巨大宇宙船)を滅ぼそうとした過去を想起させるような暴走で、落合自身も負傷。

生き残ったクルーは、融合個体を解体したいが、兵器としての可能性を評価した艦長が許さない。

そもそも、かつては合議制でシドニアの最高意思は決められていたのに、今では、艦長の独断になっている。

艦長は何を考えているのか? 単純に、人類の敵であるガウナを殲滅し、人類の存続を願っているのか? それとも・・・・・。


そんなSFらしいハードな展開がありつつも、主人公とイザナは、景勝地にデートへ。

そこで、
長道は 僕の事なんて どうでも いいんでしょ!
と、「私と仕事、どっちが大事なの?」的な、ラブコメにありがち王道的な詰問が発せられて、そこで十巻が終了。

十一巻で、ついに主人公の気持ちが明かされる! となるのだが、これが、かつてのダイアルQ2のように、なかなか真相が語られない。

で、11巻の終盤になって、ようやく、長道の返答が明かされるのだが、
どっ、どうでもいい訳 ないじゃないか!
で、終わり。
恋愛沙汰に鈍い主人公にありがちな、お約束なお言葉。

ザ・ラブコメです。

しかも、ニューキャラの市ヶ谷は、ロボット美少女でツンデレという、これまた、ザ・ラブコメです。


そんな感じが、10巻から12巻でした。


最近では実物の漫画を買うことは稀で、電子書籍版をNEXUS7(2012)で読んでいます。

「シドニアの騎士」は、もともと密度の濃い描写が多かったのですが、物語の進展に合わせて、作者の絵が上達してしまい、現在の解像度的には、きつい感じです。

おニューのタブレットが欲しい・・・・・。
ただ、OSのAndroid5が、そろそろなんで、今買うのは、なんともなー。

しかし、Android5が出ても普及する(OSが安定し、アプリが対応する)のは、発売から、しばらくかかるし。
今、買ってもいいような、買うための言い訳をつくり出しているような。


それは、さておき。

融合個体の「つむぎ」が成功して、次の「かなた」が失敗したのは、なんでなのかの?

「つむぎ」は、(エナ星白の状態で)主人公の長道との何度かの接触があったけど、「かなた」には、ないから? そんなとこかな?


11巻で、ガウナが人類が襲う理由が、ようやくはっきりして、それは人類がヘイグス粒子を使うから。

ならば放棄してしまえばいいじゃん、という考えが当然生まれるけど、ヘイグス粒子は既に人類にとって必要不可欠なものになっており、事実上不可能。
(ここらへんは、現代科学が既に人類を滅ぼすレベルに達してしまったのではないか? という危機感が背景にあって、こういう設定になっているのかな?)

一応、それで片付いた謎もあるけど、さて、その先、ガウナは何故に「ヘイグス粒子」を使う人類を狙い(ヘイグス粒子だけを狙っているようではない)、さらに、時には人類と融合し、コミュニケーションをとるような態度をとるのか? という疑問が残るわけでして。


その鍵は、「つむぎ」と「かなた」が、一見すると、ガウナでありながら、その性格は人間に似通っているにあるのかなー? と思ったりします。

で、重要になってくるのは、主人公のハーレム体質なのか?


自分はシドニアの騎士だ! と自認している主人公の意図するところは、当然、人類の生き残り。

でありながら、人間ではない、「つむぎ」や「市ヶ谷」にも優しい。

だから、彼女たちは、主人公の長道に惹かれる。

結果として、人類だけではなく、いろいろなものが言い寄ってくるというはレーム状態が生み出されているわけなんだけど、これが、最終的には、これが、ガウナとの関係に重大な意味を持つようになるのかな? なんてこと思いました。

どうなんですかね? いずれにせよ、次が楽しみです。


以前の感想。
漫画「シドニアの騎士」一巻から三巻まで読了
漫画「シドニアの騎士」四巻から六巻まで読了
漫画「シドニアの騎士」 七巻から九巻まで読了

シドニアの騎士 コミック 1-12巻セット (アフタヌーンKC)
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2014年8月7日木曜日

漫画「シドニアの騎士」 七巻から九巻まで読了


死んだ星白(主人公の想い人)を捕食したガウナから生まれた、生物兵器(?)である融合個体・つむぎ。

人格を持ち、人語を話し、人類とコミュニケーションを求める存在。

そして、マッドサイエンティスト(?)の落合にとっては、究極の生命への実験体でもある。


で、この「つむぎ」と主人公、そして、中性から女性に変化したイザナとの、奇妙な三角関係が築かれます。

そんなラブコメ中にも、容赦なく襲い掛かるガウナとの戦闘。

このラブコメと戦闘の繰り返しで、物語に緩急が生まれます。
相変わらず、「えっ、どうして、そうなるの? もうちょっと説明してよ」と思わせる展開も多々ありながらも、面白く読めてしまいます。


個人的には、最後まで主人公に立ちはだかるのかと思っていましたが、星白を捕食した紅天蛾とは、ここで、ついに決着がつく。
こいつも、落合の実験体にされてしまうようです。


この物語は、一応、「人類 V.S. ガウナ」ということになっているんだけど、落合が目指しているのは、おそらくはガウナ。

しかも、人類の多くも厳しい戦いを生き残るために遺伝子操作か何かをされているらしく、光合成のおかげで食料からの栄養摂取の必要性が少なく、また大人への成長が非常に早い(一部の人間は、老化もしない?)。結局、彼らも、純粋な人類とは言えない。

で、純粋な人類は、主人公だけなのか? と言うと、そんなこともない。
まだ、謎は明かされていないけど、極めてケガの治りが早い不自然な存在。


ここらへんの謎が解明されることで、ラストに向かっていくんですかね~。


以前の感想。
漫画「シドニアの騎士」一巻から三巻まで読了
漫画「シドニアの騎士」四巻から六巻まで読了


シドニアの騎士 コミック 1-12巻セット (アフタヌーンKC)
by カエレバ

2014年8月6日水曜日

漫画「シドニアの騎士」 四巻から六巻まで読了


弐瓶勉「シドニアの騎士」の4巻から6巻、読了。

む、む、むずい漫画だ。

相変わらずの最小限の説明で、時に何が起こっているのか、分からなくなってしまいます・・・・・。


衝撃的だったのは、ヒロイン(?)の一人、イザナは女性でも男性でもないという設定なのですが、さらに人間と機械の中間、サイボークになるという、またしても複雑化。

容赦ねー、作者だね。


で、まぁ、この、「どちらでもない」というのは、この作品のキーになるのかな?


主人公のライバルである岐神海苔夫が、落合に乗っ取られて(←これで、いいんだよね?)しまうんだけど、ここで明かされるのが、人類を滅ぼそうとしている奇居子というのは、ある意味では、完全な生物。

それに比べて、人類は、不完全な生物。


で、その不完全な人類の、もっとも不完全さを有するのは、主人公である「谷風長道」になるんだよね。(他の人類は、光合成が出来たりして、かつての人類とは違う面もある)


また、その主人公が忘れることができない、人類の記憶を持つ、エナ星白(つまりは、人類と奇居子の融合)が、物語のラストに重要な意味を持ってくるのかな? と思いましたが、さてさて。


とにもかくにも、面白いけど、「えっ、どういうこと?」となることが多い漫画です。

以前の感想。
漫画「シドニアの騎士」一巻から三巻まで読了

シドニアの騎士 コミック 1-12巻セット (アフタヌーンKC)
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二ノ宮知子「87CLOCKERS」5巻 読了


二ノ宮知子「87CLOCKERS」5巻、読了。

オーバークロックという、ニッチな世界で繰り広げられるラブコメ。


ずっとモヤモヤしていた、中村ハナが、ミケ(主人公の恋のライバル)に惚れた理由について語られました。


で、分かったことは、

・ハナはミケに出会って、オーバークロックの世界に足を踏み入れた。

・ハナ(美人)にとって、自分を女として見ないミケは新鮮だった。

ということ。


ジュリアなんかは、オーバークロックが趣味だから、世界的なプレイヤー(?)であるミケに惚れるのは、まぁ、分かるんだよね。

でも、ハナの場合は、そんなことはない。

にも、かかわらず、「芸のためなら、女房も泣かす~」といったミケに、献身的に尽くしているのが、どうにも理解ができないわけでして・・・・・。


「ラブコメ」なんだから、そんな深く考えても、と我ながら思いますが。


なんとなく推測するに、ずっと田舎のシガラミに苦しんできたハナからすると、自由に生きるミケは憧れの対象、ということなのかな?

それは、主人公の奏にとっての、ハナ&ミケへの興味と同じ構図だったりする。
(自分の現状に悩んでいた主人公からすると、二人の生き様は、強烈で新鮮で、憧れ・・・・ではないけど、無視できないものだった。)


それが象徴的にあらわれれいるのは、ブサイクなネコを餌をやるハナのシーンで、一巻の奏がネコに餌をやるシーンとかぶっているだよね。


最終的には、オーバークロックというニッチな世界で、一生懸命に生きている人間たちと触れ合うことで、主人公は自分の道を見つけていく、という王道なラストに落ち着くとは思います。


が、ハナは、どう処理するんでしょうね?

今のところ、まだまだ、彼女の悩みが掘り下げられたとは言えないので、ミケをとるのか、奏をとるのか、なんとも予測できないところですが。(ラブコメなんで、どちらも選ばないで終わる可能性の高いですけど)

87CLOCKERS 5 (ヤングジャンプコミックス)
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2014年8月3日日曜日

『惡の華』 第三巻 の感想。


ネタバレありの簡単なストーリー解説。

・五話
主人公の憧れの佐伯とデートをすることに。そこで、キスすように命令する仲村。
仲村の命令を無視して、佐伯に告白。結果オーライで付き合うことに。

・六話
お付き合いの件は、直ぐにクラスにバレて、主人公の春日と佐伯はクラス公認に。
それに対して、応援するかのように振る舞う仲村であったが、一方で、春日に仲村とセックスをするように勧める。

そんな感じの第三巻。


第五話を見て、ようやく理解できたのは、春日を同志(または思想的な下僕)と思っている仲村は、佐伯に対して、純粋に肉体的な欲望を抱いて欲しかった。
つまりは、精神的なつながり皆無の、肉欲だけの関係。

それに対して、春日は、プラトニックな交際を求めることで対抗する。


で、その延長線として、六話では、春日がプラトニックな関係を望んでも、佐伯は肉体を求めているとそそのかす仲村。


こういう、せめぎ合いだったのねと、今さらながら思う。


こうして見ると、やっぱり謎なのは、仲村の性欲に対する嫌悪感。

春日の佐伯への性欲は肯定・推奨しても、自分自身へ向かうようには、しないんだよね。(春日が佐伯を求める姿を見て、仲村は性的な興奮を覚えているようにすら見える)


正直なところ、
「この物語って、春日がコンドームを買って、仲村とやりまくれば、解決したよな?」
と思うんだよね。(世に言う、「北方謙三メソッド」)

では、なんでそうならなかったのか?


「それをやったら、物語が続かんじゃん」という冷静なツッコミは置いておいて・・・・・・・、


この作品って、仲村が、変態的性欲を肯定しているのに、恋人間の性欲を否定しているので、なんか、こんがらがるんだよね。


漫画が終わっているから、そこから推測するに、母親が性的に奔放な人だったのではないか? だから、性的なことに対して嫌悪感を持ちつつ、肉体の発達とともに性に興味を持ってしまう乖離が、仲村の人格をつくっていった、てな感じなのかな?


以前、「文化系トークラジオ ライフ」で、なんの話だったか忘れてしまったけど(暇な人はポッドキャスト漁って下さい。どれ聞いても、面白いです)、外伝で、BL大好き女子が出てきて、なんで好きになったのか? という流れで、「性的な興味はある! けど、自分自身を性的な対象としては考えられない時期に出会ったのが、BL(ボーイズラブ、つまり男と男の性愛)」と言っているのを聞いて、チャクラが開くくらい、納得しました。

男(童貞)にとって、アダルトビデオなり、エロ本を読むのは、基本として、イメージトレーニングなんだよね。
つまり、いつかは、女性を相手に一戦交えることができるのではないか、いや交えるべきだ! という前提がある。


でも、それに比べると、女性は、未だに貞淑な女性が社会的には求められる。(昔よりは、ゆるいだろうけど)

女性から性的なパートナーを求めるなんて、とんでもない!

その社会的な無言な圧力の結果として、「女 V.S. 男」では受け入れ難く、「女 V.S. 女」では同じことで、だから「男 V.S. 男」になるんだ!

なるほど、ビカッー、第三の目が開いた! くらい、今まで疑問だったものが解明されました。


つまり、「春日 V.S. 佐伯」というのは、一見すると、「男 V.S. 女」の、世間に有り触れた形だけれども、仲村にとっては、「変態 V.S. 正常(秩序)」という、理想のカップルであり、つまりは、この組み合わせを作り出すことが、この世界への挑戦状だった、ということなのかね?


で、最終的には、春日と佐伯は肉体関係を結ぶけど、精神的な結びつきはなかった。
一方で、春日と仲村はセックスすることはないけど、精神的な結びつきは得る。


この不均衡が、物語に、異様な緊張感をつくりだすことになるんだねぇ。



『惡の華』 第一巻 の感想。
『惡の華』 第二巻 の感想。

『惡の華』Blu-ray 第三巻
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