吉高由里子さん主演で、「ユリゴコロ」。
ユリ? 百合? レズビアンの映画? そして、かつてヌードを披露した吉高由里子さんとなれば、けっこうエロいシーンもあるのか? という期待を込めて、見てきました。
結果を先に述べると、ちょっとだけ同性愛を想起させるシーンもあるにはあるし、濡れ場もあるけど、まぁ、そんなに「いやらしい」シーンはなかったです。
でも、吉高由里子さんの美貌と華奢な体型が際立つ映画でした。
ある種の大事な感情を持たないで生まれてきてしまったシリアルキラーという難しい役だったのですが、不気味でありながらも、美しさを失わないという細い橋をきっちり渡っていて、大したものだなぁと感心仕切り。
一方、松坂桃李さんの演技は、今回、どうにも受け付けなかったなぁ。
熱演であることは否定しないけど、ちょっとわざとらしくて。(個人的な好みの問題かもしれないが)
ストーリーですが、父が持っていたノートを、ひょんなことからのぞき見てしまった松坂桃李さん演じる主人公。
そこには、ある女性による、これまでの殺人の告白がつづられいた。
それは真実なのか、創作なのか。
読み進めていくうちに、驚愕の真実が明らかになるのであった・・・・。
で、まぁ「驚愕」と書いたのですが、こういうのは、どうしてもリアリティがなくなってしまうわけで。
ここらへんは、「娯楽作なんだから、派手でいいじゃん」となるか、「いやいや、そうは言っても、多少はね」と意見が分かれるとこでしょうが・・・・・。
さて、前半は、「ナチュラル・ボーン・キラー」で、快楽殺人でなければ、生きている実感を持てない主人公の幼少期から就職までの過程が描かれます。
共感できる設定ではないものの、前述の通り、吉高由里子さんが得体の知れない不気味さを滲み出しつつも、その美貌は全く削がれないお姿のおかげで、けっこう見応えあり。(デジタル撮影の恩恵なのか、色彩の鮮やかさ・コントラストが際立つシーンが多かったですね)
で、以下、ネタバレ。
後半になって、この吉高由里子さんが、出産&結婚を経て、「愛こそはすべて」とばかりに改心。
すっかり、「女の幸せ」に目覚めてしまうわけで・・・・・・うーむ。
そもそも「ナチュラル・ボーン・キラー」であって、「親からの愛情に飢えて」とか、「幼少期の性的な虐待によって」という後天的に快楽殺人に目覚めたという描写がないのに、そりゃ、また、なんだかご都合だなぁと、少々、げんなり。
で、まぁ、普通の家庭を営んでいても、過去の罪は罪。
償ったわけではないので、その罰として、家族と離れ離れになることに。
最終盤、その事実を知った主人公は号泣するのだけれども、・・・・・・泣きて~のは、なんの過失もないのに殺された被害者や、その家族であって、いやいや、お前(ら)じゃないでしょ、と、ちょっと興醒め。
娼婦であった吉高由里子さんを救うことになる松山ケンイチさんとの再会やら、また、松坂桃李さんの婚約者と木村多江さんの関係とか、「あり得ない」レベルの偶然の集積だったりして、まぁ、ジェットコースター的な展開を望めば、そりゃ仕方ないことなのだろうし、「それが楽しい」という人もいるだろうし、まぁ、これはこれで、いいんでしょうね。
直近ですと、藤原竜也さん主演の「22年目の告白」あたりと、似たテイストかなぁ。
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