「ナイスガイズ!」見てきましたが、冒頭から昭和臭い音楽が流れて、終始、キャラ設定もストーリー展開も、「うわー、ベタベタや」という感じ。
「眠気に襲われて事故る」「ちょっと行き詰まったら、ヒントをくれる人が、あっちから登場」「たまたま転がり落ちたら、そこに死体」等々、「ご都合主義!」と怒りたくなるようなエピソードのオンパレード。
でも、まったく嫌に感じないどころか、心地よい。
これを1980年代に見ていたら「ガハハハ」で、1990年代なら「もう、いいよ。このパターン」、2000年代ではもはや声も出ないで失笑だったかもしれませんが、いわゆる「一周回った」というヤツで、ノスタルジックで楽しい。
ぶっちゃけ、「ラ・ラ・ランド」と同じですな。
■夢のような映画「ラ・ラ・ランド」
で、どちらも主演はライアン・ゴズリング。
監督やら脚本家の意図をちゃんと物語に落とし込んでいるのは、器用ねー。
基本としてはバディ・ムービーなんだけど、メインの二人は、キャラが確立している。
「これって、「特攻野郎Aチーム」みたいに、昔のドラマのリメイクなのかな?」と思うくらいに、「出来上がっている」。
「ナイスガイズ!」が連続ドラマだったら、ちゃんと録画予約しているのに、リアルタイムで視聴してしまうだろうなぁ・・・・・。
で、まぁ、野郎二人に華を添えるのが、ライアン・ゴズリング演じる私立探偵の娘。
アンガーリー・ライスという名だそうです。
かなり印象的な好演でしたから、これからは、仕事がバンバン来るんじゃないでしょか?
過去にも、印象的な美少女として登場、飛躍に至った女優さんは多いです。
「タクシードライバー」 ジョディ・フォスター
「レオン」 ナタリー・ポートマン
「ハリー・ポッター」シリーズ エマ・ワトソン
「キック・アス」 クロエ・グレース・モレッツ
こうして並べてみると、かつてはマリオがクッパにさらわれたピーチ姫を救い出すように、「美少女 = 男の庇護の対象」だったんですが、徐々に変化しているのが分かりますな。
「キック・アス」なんかは、主人公よりも凶悪だったくらいだし。
今作では、大人たちを手助けするだけではなくて、善悪の価値基準の要(かなめ)でもある。
ライアン・ゴズリングが演じる私立探偵は小狡いし、ラッセル・クロウが演じる示談屋は、生命への倫理観が欠如している。
そういう、ちょっと狂っている二人を、正道に戻す役目は、まだまだ幼い彼女に任されており、まぁ、なんつーか、男は、もうダメね・・・・。
後、面白かったのは、ラストの黒幕設定ね。
ネタバレになるけど、自動車業界だったんですよ。
映画の時代設定は1980年手前だけど、まぁ、もちろん、現在のアメリカ自動車メーカーへの当てこすりなわけで。
2008年の金融危機で救済されたことは、いまだに許してもらってないのね~
そして、政府に手助けしてもらった割には、環境車には弱いままというのが、さらに腹立たしいところなんだろうなぁ。
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