与沢翼さん、興味深くてね~。
「ネオヒルズジャパン」も、買ってしまったくらいです(中身は読んでない)
雑誌発売の前後当たりで、傷害事件でドライバーに訴えられていたりして、「派手なことばっかりしているしな。ボチボチ、マスコミの餌食か?」と思っていましたが、・・・・・・以降、何もなく。
「なんだか、あやしげなビジネスモデルのように見えるけどなぁ・・・・・」
彼に限らず、所謂「ネオヒルズ族」と言われた(言われている?)人たちのビジネスって、まったく内容が見えてこないんだよね。
「出張です」
「◯◯さんに会いました」
「雑誌の取材があって」
なんてことは書かれていても、いったい何を売って利益を上げているのか、さっぱり分からない。
ネットを見ても、意外と、そのカラクリを詳述しているようなサイトはない。
漠然とネットワークビジネス(平たく言うと、「マ○チ商法」)なんだろうなと予想していたけど・・・・。
昔さ(今でも?)、ヤフーオークションで、「お金の稼ぎ方教えます」みたいな商品が出品されていて、その証拠として、金額のぎっしり詰まった通帳の写真が貼り付けられていました。
なんとなく「オチ」は予想出来つつも、「これって、どういうカラクリ?」と検索してみたら、教えてくれる人がいました。
実際に落札すると、「私の使っている通帳の画像を使って、同じ内容でヤフオクに出品して下さい」というメールが送られてくるビジネスモデル(?)。
ネオヒルズ族のビジネスも、なんとなーく、そんなところだろうなぁとは思いつつも、モヤモヤが晴れず。
どっかの記者さんが、セミナーに潜入して、雑誌で記事にしてくれないかな~と思っていたら、「闇金ウシジマくん」が取り上げてくれました。
さすが日本の漫画文化。貪欲だよ。
で、「闇金ウシジマくん」。
嫌いではないですが、なかなかツラい漫画。
単行本12巻目で、「もう、許してつかあさい」で、挫折。
ですが、与沢翼さんをモデルにした30巻から32巻だけ、読んでみました。
基本、娯楽漫画ですから、誇張やデフォルメがあるのでしょうが・・・・・。
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『ウシジマ君』でモデルになった「秒速1億男」与沢翼、5,000万月収があった全盛期を振り返る _ ビジネスジャーナル
ところで、与沢氏といえば、真鍋昌平氏の人気漫画『闇金ウシジマ君』で明らかに同氏をモデルにしているとわかる人物が登場し、そのビジネスの裏側が描かれたことが記憶に新しい。
実際、与沢氏は真鍋氏の取材を受けたそうだが、あそこまで克明に描かれるとは思っていなかったようで「あれは一歩間違えると人権侵害」「誰が見ても僕なので、名誉棄損レベル」と苦笑しつつ話している。特に与沢氏をモデルにしたと思われる「天生翔」の壮絶な転落は、与沢氏本人ですら「もういいんじゃないか」と思うほどだったと回想する。
ここからすると、漫画の内容は、与沢翼さん本人が認めるほど、ある程度は真実味が確保されているようです。
ネオヒルズ族という人たちが、派手な私生活を、「これでもか! 食らいやがれ!」と宣伝する割には、どうやって稼いでいるのか、とんと不明であったのは当然で、「派手な私生活」自体が仕事だったのね。
で、与沢翼さんも、基本としては、先ほど紹介した「ヤフオク」と同じ。
成功した姿をマスコミに晒すことで、自分の存在を広くアピール。
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とりあえず、無料ないし格安で客を集める。
↓
成功したければ、ノウハウを教えると勧誘。
↓
高額の授業料で教えてくれるのは、「自分と同じようにやれ」。
マスコミも絶えず新しいネタを探しているわけでして、けっこうテレビも取り上げていましたよね。
メジャー誌だと、「spa」が、ちょくちょく掲載していたイメージがあります。
(人によっては、「なんかあったとき」に与沢翼氏を持ち上げたマスコミも同罪になるぞ、と苦言を呈していた人もいましたが)
ついには、国民的アイドルであるスマップの香取慎吾さんが、「香沢翼」なんてキャラを演じたくらい。
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香沢翼 google画像検索)
「ヤミ金ウシジマくん」にしても、本人が取材を受けているというところが、まぁ、すごいよね。
ドラマ化、映画化されたメジャーなマンガだから、与沢翼さんも、ちょっと調べれば、どういうテイストなのか、分かっていたはず。
そして、どういう扱いになるかも予想できたはずなのに、・・・・・・・「話題になりさえすれば、いい!」ということなんだろうなぁ。
マンガの連載が始まると、「ヤミ金ウシジマくん」のモデルになった! と自ら、宣伝していたくらいだからな~。
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闇金ウシジマくん『ネットで有名』なあの人が登場 _ 貧乏サラリーマンの副業ファンタジー奮闘記
さて、こうしてマスコミを上手に活用し、露出を高めた結果、けっこうな人がハマっていったようです。
このノウハウを実践してみた方々は、どうなったのかと言うと、
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与沢チルドレン ネオヒルズ族(増殖中) - NAVER まとめ
ほとんど404。
そして、与沢翼さん本人ですが・・・・・・、例の資金ショートの告白をする前あたりから、性豪アピールを始めたんですよね。
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与沢翼は「フル勃起で鬼動く」!! ぶっとんだ価値観に驚きの連続
彼女の色っぽい写真を公表したりして、「なんじゃこりゃ?」と思っていたら、今度は「モテ教室」みたいなことを始めまして。
「あぁ、なんかいろいろ大変そうだね」と眺めていたら、2014年4月になって、
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経営危機のご報告
という税金滞納の公表に到るわけで。
ネット界隈の、さらに極めて狭い局所的な好事家の間では、一瞬だけ非常に話題になりました。
個人的には、「税金滞納? つぅーことは、利益が出ていたいのか!?」というところが驚きでした・・・・・。
でも、「土俵際の文章というのは、人の胸を打つものがあるなー」と感心。
が、その後、探偵ファイルさんで、「あれは、嘘よ~」という記事が掲載されまして、
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与沢翼氏関連まとめ - 探偵ファイル
うーむ・・・・・・。
まぁ、探偵ファイルさんの記事が、どこまで本当なのか、それを確かめる術は(僕には)ないのですが。
しかし、最近になって、
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与沢翼、「カジノで勝ちまくり」は本当か? _ ハーバービジネスオンライン
こんな記事を読むと、まだ自分を広告塔にして、商売している(商売をしようとしている)のは確実なようです。
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与沢翼氏のいまの稼ぎはいくらか 月収1億円は年内にいく可能性
――かつて「秒速で1億円」が与沢さんの売り文句でしたが、今はどれくらい稼がれていますか?
与沢:今月でいえば、一人で4500万くらい利益を出しています。
月に「4500万」の「利益」ですか。
そんな人が、いまだに、まぐまぐで、「NAVERまとめを使えば儲かりますよ。」なんてメールを出すのだから、不思議です。
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NAVERまとめを使えば儲かりますよ。
結局、与沢翼さんの仕事って、「ヒンコンビジネス」なんだよね。
「貧困ビジネス」ではないです。その対象とする層は、必ずしも「お金がない」わけではない。
ただ、「成功したい」という渇望だけは持っている。ある意味で、「ヒンコン」な状態にあるわけでして。
つまりは、そういう人たちに、与沢翼さんは「夢」を売っているんですな・・・・・・。
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井村一blog_ 西川美和監督「夢売るふたり」を見て、どうしようもない不安が襲ってくる)
・・・・・・・・気がついたら、与沢翼さんのことばかり書いて、漫画のことは、ほとんど書いてない。
で、「ヤミ金ウシジマくん」に戻りますと、今回の主人公は、今日明日の仕事があるかどうかも分からない状態。
毎日、不安で仕方がない。そんな中、与沢翼さんをモデルとした天生翔という人間に憧れて、「自分も、彼のような成功者になりたい!」と、アフェリエイト業にハマっていく、という流れ。
彼の努力は徐々に報われて、暮らし向きは改善していくのだが・・・・・・一方で、天生翔に近づいた結果、それが虚業でしかないことに気が付く。
また彼の破滅を見て、本当のビジネスとは、人を不幸にして成り立つものではないと悟る。
そして、大きな金儲けは出来ないけど、かつて自分が食い物にしていた人たちが幸せになれるような、ビジネスを志していく。
自分の生きがいを見つけ、家族との関係も良好になり、ケガを負った友人にアドバイスをし、さらには、憧れていた彼女にも理解されて・・・・・・、天生翔は対照的に、こちらは、ほのかな幸せで終わる。
うーん、イケイケの時に付き合った彼女が、貧乏になっても、そのままなんて、「そりゃ、ねーだろ」と思わんでもないです。
が、「圧倒的な転落」と「ほのかな希望」というのは、「ヤミ金ウシジマくん」の様式美だから、これでいいのかな。
お約束でも「救い」がないと、ツラい内容だからね・・・・・・・。