2018年4月26日木曜日

「リメンバー・ミー」
-万人にオススメできる良作-



「カーズ」の最新作もイマイチだったし、予告編からすると、どうせハリウッドがつくりそうな「家族愛万歳!」な映画でしょ? 最近のピクサーはディズニーリゾートやらグッズ展開、ゲーム化への配慮が見え隠れして、なんか、あんまり気乗りしないなぁ・・・・・、というネガティブな気分で挑んだ「リメンバー・ミー」でしたが、ダメですね、決めつけは。めちゃくちゃ楽しんでしまいました。

奇手を放り投げてきた「カーズ/クロスロード」

CG映画の本領発揮とばかりに、美しいだけではない独創的な「死者の国」の描写、個性的ではあるけど憎めない登場人物、要所要所に差し込まれるアクションと歌唱シーンのメリハリ、定番ながらも主人公ミゲルとヘクターの凸凹コンビから信頼が生まれる過程、大どんでん返しからの大団円に駆け込んでいく流れは周到に用意された伏線のおかげで全く違和感を覚えず、むしろ、数多のシーンが収束されていく様は気持ちが良いくらいで、「これだよ、これ、子供映画だけど子供騙しではないのがピクサーだよ」と大満足。

強いて気になった点を挙げるとすれば、「夢を追うこと」と「家族を大事にすること」は、決して対立するものではないはずなのに、時に、絶対に交わることがないように描かれているのは、ちょっと無理があるかな? と感じることもありましたが、大作映画となれば芸術家気取りで作品の質を上げることだけに専念するわけにもいかず、その他諸々、会社のことも配慮せざる得ない現状から生まれた対立軸なのかな? などと考えてしまうのは邪まな大人のゲスの勘ぐり・・・・・・。

久しぶりに、老若男女問わず、誰にでもオススメできるピクサーらしい映画でした。
個人的には、ピクサー映画の中では、初代「カーズ」に続いて、ナンバー2に置きたい出来でした。

by カエレバ