著名な漫画の「アニメ化」のお話しは、「朗報」としてネットを駆け巡るのですが、これが、「実写化」となると「悲報」とされるのは、よく見る光景。
なんでですかね?
実写が成功したら「拾い物」だし、失敗したらゲラゲラ笑えばいいだけなのに。
と、考えている私ですが、「ブレードランナー」の続編製作決定を聞き、感じたのは、うれしさよりも、「えぇ!?」という戸惑い。
だって、「ブレードランナー」は、もう過不足のない作品だからなぁ・・・・・。
しかし、「ロッキー・ザ・ファイナル」で十分きれいに終わっていたけど、「クリード」も蛇足ではない、完成度だったし。
いまさら「マッドマックス」? と、ちょっと半笑いだったのに、「マッドマックス 怒りのデスロード」は、大傑作。
またリブートするの? と呆れていた「スパイダーマン ホームカミング」も、安心して見れる良作。
まぁ、「続編」=「駄作」とは限らないのですが、「ターミネーター」は「2」以降、どうにもこうにも(「なんだかなぁ~」が続いても、しつこく続編がつくられるあたりが、逆に「2」のすごさ)。
「エイリアン」も、・・・・「うーむ」と腕を組んでしまうレベル。
その他、ナンバリングが増える程に、「どうでもいい」感じになっていったシリーズ物は、枚挙に暇がないわけでして。
で、「ブレードランナー 2049」。
「スター・ウォーズ」のような物語ではないのに、続編は難しいだろうなぁという予測のもと、公開初日に映画館に行ってきました。
そして、見終わった感想は、タイトルの通り、世界の中心で「責任者出てこい」と叫びたくなったです。
期待の作品のはずなのに、あまりに単調で眠気が到来。
こんなにも眠くなったのは、「47RONIN」で、剣を手に入れる為にキアヌ・リーブスが天狗と戦うという、忠臣蔵屈指の名シーン以来。
どうにか目が覚めたのは、主人公がゴミ捨て場に着いたあたり。
ちょっとした戦闘シーンがあって、ようやく起きていられるようにはなったが、だが、別段、映画が面白いわけでもなく。
ライアン・ゴズリングとハリソン・フォードという、新旧売れっ子をそろえておいて、こうも、つまらん作品になるとは。
「ブレードランナー」の続編としては、
- レプリカントを追う捜査官が主人公
- その彼女は、「人間」ではない
また、最初っから相思相愛という設定も、興味を失わせる要因の一つなのかな~。
そして、過去作での鮮烈なビジュアルが、この二十一世紀において、どう描かれるのか見物でしたが・・・・・・、なんとなく「ブレードランナー」っぽいけど、いかにもCG全盛期らしく、のっぺりと綺麗な「絵」になってしまい、正直、昨今のハリウッド大作にありがちな「未来」に埋没してしまっている。
過去作の、あの愛らしい手作り感のある猥雑さが、すっかり抜け落ちてしまっているわけで。
つまりは、「ブレードランナー」の続編としては、まぁ、あんま評価できないなぁ。
では、シリーズとは切り離して、単体の映画としては、どうかというと、これもやっぱり微妙な気がする。
特に前半の「だるさ」が、致命的に思えるのは、僕だけ?
まぁ、個人的な嗜好として、会話がメインのシーンを見ていると、「映画でやる必要ないだろ、こういうのは小説でやれよ」と感じてしまうのも、あるんですけれども。
また、ライアン・ゴズリングの欠点というよりもは、芸達者な証左なのだろうけど、レプリカントを追う捜査官ではあるが、当の本人もレプリカントということで、感情をほとんど表に出さない。
「非人間らしさ」を、巧みに演じているのだけれども、そのおかげで、いっそう映画が単調に感じられた。
■映画「ブレードランナー」続編が大コケ 中年にしか受けない説
「映画の内容が、前作に依拠している&あまりにSF」ということで、興行的に失敗した要因と分析しているけど・・・・・・、スカーレット・ヨハンソンの「GHOST IN THE SHELL」の敗因を「ホワイトウォッシュ」にしていたのと同じで、僕からすると、「いやいや、そもそも映画として失敗しているぞ」とツッコミたいところです。
で、「アメリカで大コケ」が、ヤフーニュースのトップを飾ってしまった結果としての、これこそ「蛇足」な、シールがホスターに貼られていました・・・・・・。
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