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「スター・ウォーズ」新作が公開ということで、わざわざ前作を観賞してから、見てきました。
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今年最後の大作「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」
二時間半を超える大ボリューム。
どうなんだろうなぁ、と思っているうちに映画が始まり、例によって、宇宙空間の彼方に飛び去っていく文字。
「このフォント、もうちょっと、今風にしても・・・・・」
などと思っていると、バーンと始まるテーマソング。一気にテンションが上がります。
そこからは、お見事なジェットコースタームービー、まったく退屈なし。
特に、主人公レイと敵役カイロ・レンが、互いが惹かれ合い、自勢力に引き入れようとする綱引きは、なかなか緊迫感あり。
そこからの、「えっ、まさか、ここで!」という、どんでん返しからの、さらなる、どんでん返しの連続。
個人的には、大満足だったのですが・・・・・・、宇多丸師匠、怒ってたねー。
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ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル_【映画評書き起こし】宇多丸、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』を語る! )
まぁ確かに、師匠のご指摘は、まったく、その通りでして、私個人でも気になった点を挙げると、以下の感じ。(ネタバレです)
・スノーク最高指導者が、まんま銀河帝国皇帝のパクリ。どんでん返し用に、あっさりと殺されてしまうので、どういう人物であったのか、どうやってその地位を手に入れたのか、結局不明。(もしかしたら、まだ生きているのか?)
・ファーストオーダーの規模が、よく分からん。銀河帝国の残党なのだろうから、それなりの兵員がいても、まぁ理解できないことはない。だが、そうなると、いったんは銀河帝国を打ち倒したレジスタンスが、なんであんなに寡兵なのか、理解に苦しむ・・・・・。
・ルークの言葉によって、あっさりと覚醒してしまう主人公のレイ。でも、覚醒前と覚醒後に、あんまり差が感じられない。
・ポーの行動が酷すぎ(冒頭の戦闘は、ともかく)。結局、彼の勝手な作戦で、レジスタンスは大いに疲弊することになる。
・↑ではあるが、まぁ、ホルド中将が、極端に秘密主義だったことが遠因ではあるのだが。
・それにしても、ファーストオーダーも、レジスタンスの船が燃料切れになるのを待つという、なんとも
悠長 忍耐強い作戦。敵船の足が速いというなら、TIEファイターでやっつけるとか、なんかないの?
・そして、フィンとローズが、ファーストオーダーに追跡・監視されている船から、まったく安全に脱出してしまうのは、どうなんだ?(まぁ、一応、その後の作戦の伏線とも言えるが)
・敵船の暗号解読をする人間を探しに出かけた先で、駐車違反で捕まるという脱力エピソード。(スターウォーズらしいユーモアの範疇を逸脱しているよなぁ)
・さらに、連行された牢獄で、あっさりと見つけてしまう天才的なハッカーのDJ。いくらなんでも、やり過ぎな偶然。(もしかしたら、敵が仕込んだ罠? と思ったが、やっぱり偶然だったみたい)
・そのハッカーだが、最初、「カネ目当てのヤなやつ」設定で、「実はいいヤツ」と思わせておいて(「ハン・ソロ」パターン)、結局、「カネ目当てのクズ」に成り下がり、でも最後の最後、「やっぱりいいヤツでした」ということで、大番狂わせで助けにくるのかな? と思ったら、「クズでした」で終了。まぁ次回作で、「やっぱりいい人」で復活するかもしれないが。
・レイア姫ではなく、レイア将軍が、宇宙に放り出されても大丈夫ってのは、しかし、謎だったなぁ・・・・。「宇宙からのメッセージ」のオマージュか!?(■
深作欣二監督「宇宙からのメッセージ」 )
・「スターウォーズ」のお約束ではあるのだが、「巨大兵器登場 → よっしゃ弱点つくでー」という流れは、もうお腹いっぱい、さすがに。
・お約束と言えば、そもそも前作の「エピソード7/フォースの覚醒」が、初代「4」のパクリなわけで、それにしても、「レイが師匠の教えに背いて、カイロ・レンに会いに行き、そこでスノーク最高指導者の前に連行される」というのは、「4」「5」「6」の「ヨーダ」「ルーク・スカイウォーカー」「ダース・ベイダー」「皇帝」の構図が、そのまんまだったなぁ。次のシリーズも製作が決定しているけど、オリジナリティは、どこまで出せるんだろう・・・・・。
・ホルド中将の特攻だが、あれが可能なら、もっと前に無人の兵器化しているよなぁ・・・・。
・最後の最後、ルークのフォース能力解放が、やり過ぎ。なぜルークは星を離れなかった? 一応、海中に投棄されたXウイングという伏線があったのに。・・・・まぁ、弟子に師匠殺しという行為に走らせたくはなかったということなのかもしれないが。(とすれば、「9」で、カイロ・レンは転向する可能性もあり?)
・・・・・等々、「7」のそつのなさに比べて、穴が多いのは事実。
「7」では鮮やかに登場したレイやフィン、カイロ・レンに比べて、今作の新キャラのローズにしろ、DJ(今作で使い捨て?)にしろ、いまいち魅力が不足している。
また、ポーなんかは、今作で、よりキャラに深みが出るのかと思ったら・・・・むしろ、ダメ人間化。
うーむ。
でも、まぁ、全然面白かったです。
主人公レイのキャラの勝利かな? と思います。
アミダラ女王のように、ものすごい美人ではないけど、かわいらしい顔立ち。(ナタリー・ポートマンでは、廃品回収業は似合わんだろう)
男性がやれば、「今時・・・・」となりそうな、清潔感ある真っ直ぐな性格も、(僕が男性ということもあり)女性キャラだと、許せちゃう。
また、自らの生い立ちに関するトラウマも、・・・・・ちょっとひどい言い方だが、男性キャラだと、「おいおい、いつまで引きずっているんだよ」と興醒めだが、女性キャラだと、「うんうん、つらいよね」と、あっさり同情できる。
そして、個人的なことだが、「絶望的な撤退戦」という今作の背骨が、ツボなんだよね。
で、ありながらも、ボチボチ、「スター・ウォーズ」らしいユーモアがあって、「見ているのが辛い・・・・」というほどの惨たらしさはなくて、「物語を盛り上げる為に、ご都合主義に陥っている」という指摘は分かりつつ、大人も子供も楽しめるエンターテイメントとして、バランスはとれていたんじゃないのかな~。(まぁ、しかし、「穴」が多いのは事実だから、何度も見返すと、その「穴」にはまってしまうのかもしれないが・・・・・)
おまけ
ナンバリング作としては、ようやく登場したアジア系の主要人物ローズ。
うん、まぁ、ね。
人の容姿を云々出来る人間ではございませんよ。
それは分かっているけど、なんか、もう少し、ねぇ? と思ったのは、僕だけではないはず・・・・・・。。
しかも、恋敵はレイ。
最後のジェダイで、フォースは使える、腕は立つ、機械の知識もあって、まずまずの美貌と、ほっそりとしたプロポーション・・・・・。
カルシウム不足なカイロ・レンよりも強敵だな・・・・・・。
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