久しぶりに台湾映画が見たくて、「海角七号」を見てみました。
なんとなく、「日本統治時代」のエピソードが挿入されているのは知っていましたが・・・・・、見終わった感想としては、「なんだかトレンディードラマみたいね」。
(トレンディードラマの定義が、できるわけではないんですが)
頑固で話を聞かないイケメンと、命令ばかりする小うるさい美人。
反目し合いながらも、徐々に理解を深めていき、気が付くと互いを意識し合うように。
・・・・・うーん、もうオッサンなんで、見ていて恥ずかしいよ。
で、ネタバレ。
この台湾人のイケメンが、バンドマンの夢を諦めて、故郷に帰ってきたところから話が始まります。
故郷では郵便配達の仕事を手配してもらうけど、真面目にやるわけもなく。
適当にやっているので、全部は配れず、残った手紙は家に置いておく。
そんな中に、日本からの手紙があった。
それは、かつて台湾で教師をしていた男が、敗戦で台湾に残してくるしかなかった恋人に宛てた、送られることのなかった手紙であった。
で、ヒロインというのは日本人。
(演じるのは、ちゃんと日本人の田中千絵さん。今見ると髪型が時代遅れですが、スタイルが物凄いです。)
台湾在住のモデルだけど、モデルの仕事はさせてもらえない。日本語、英語、中国語が堪能なので、雑用係として使われている。
その仕事の延長戦で、リゾートホテルで開かれる日本人のコンサートの裏方も任される。
前座として、地元の人間によるバンド演奏が決まるが、そのメンバーたちは個性的な人間ばかり。
彼らを統括することになるヒロインではあったが苦労の連続。
特に主人公のイケメンとは衝突を繰り返すわけでして、・・・・・・前述の通り、ここらへんは、お約束。
いろいろあって、ヒロインは、主人公の家にある「日本人の手紙」を見てしまう。
戦争によって引かされてしまった悲恋を知り、「必ず届けるように」と主人公にお願いする。
で、ヒロインも、日本に帰る時間が迫っている。
主人公のことが気になり始めているけど、いつかは別れなくてはいけない。
それを意識しての発言なわけでして・・・・・、さて、この二人も、かつてのように別れてしまうのか、それとも恋が成就するのか。
うーん。
時折挿入される、過去において引き裂かれた男女のエピソードと比べると、現代の男女が軽すぎるなー。
前者は、時代に翻弄され、個人の力では如何ともしがたい悲劇だけど、現代の後者は、所詮、台湾と日本という生まれの違いだけだし。
もうちょっと、うまーく、過去と現代が絡んでいると、違っていたんだろうけど。(過去のエピソードを参考にしたと思われる、ラストで披露される歌も、そんなでもないもんな・・・・)
まぁ、でも、これくらいの味付けの方が、一般受けはするんだろうなぁ。
で、ヒロインが統括することになる地元民によるバンドメンバーたちは、主人公やヒロインと同じように、自らの人生に傷を抱えて生きている。
でも、まぁ、バンドの練習をしているうちに、徐々に、その傷が癒えていき・・・・、ラストの演奏では、ほぼ解消! という流れ。(ピクサーの「カーズ」と同じです。)
嫌いなパターンではないんだけどねー。
ちょっと演出が、くさいんだな。
「KANO」もだったけど、台湾映画の味なのかね。
■「KANO~1931海の向こうの甲子園~」は、ちょっとクドかった
で、やはり「KANO」もだけど、この映画も、日本統治時代に、そんなに悪印象がないから、こういう映画が成立して、台湾でヒットするんだろうなぁ。
台湾映画の感想。
■台湾映画「花蓮の夏」を見て
■魅惑の90分映画「藍色夏恋」
■映画「あの頃、君を追いかけた」に、身悶えする
■台湾映画「九月に降る風」の感想
■「KANO~1931海の向こうの甲子園~」は、ちょっとクドかった
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