「ヴィジット」見てきました。
M・ナイト・シャマランだし、ホラーだろうなとは思ってたけど、やっぱりホラーだった。
姉ベッカと弟タイラーの姉弟は、母子家庭。
父親は、数年前に、若い女をつくって逃げ出してしまっている。
そのことで傷ついたままの二人。
母親は旦那に逃げられただけではなく、両親(姉弟からすると祖父母)の心配をよそに、駆け落ちしてしまったので、そのことも気に病んでいる。
そんな家庭に舞い込んだ、祖父母からの孫の招待。
姉弟は祖父母の田舎に遊びに行くことになる。
訪問当初は、当たり障りのない老人の生活に見えていたが、徐々に、異常な兆候が見え始める・・・・・。
で、ちょっと、変わっているのが、この映画全体が、姉ベッカのドキュメンタリー映画という体裁になっているところ。
だから、必ず、姉の撮影視点か、弟の撮影視点。(「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」みたい? 見たことないから、知らん。平たく言うと、ハメ撮り視点ですよ)
しかも、15才と13才という設定。
その年令で、ちゃんとした絵が撮れるわけもなく。
だから、ちょっと素人臭さを残しつつ、ちゃんと綺麗な絵になっている。
脚本にしても、視点が限定されると難しくなるのだろうが、うまく構成しているところは、まぁ、よく出来ているよ。
以下、ネタバレ。
第三者が祖父母と出会うシーンがないことから、「あぁ、そういうことね」と薄々分かりつつ、最終的には、偽者であることが明かされて「やっぱり」。
どんでん返しを最後までとっておくのが、シャマラン監督だからね。
それにしても、最近はPC、ポリティカル・コレクトネスに注意した映画が多いのですが・・・・・・・・、まぁ大作になればなるほど、大衆の総意が求められるのだから仕方ないとは分かりつつ、「あんまり配慮すると、当たり障りのない作品ばっかりになっちゃうよな~」という心配も。
でも、この「ヴィジット」、老人や知的障害者を恐怖の対象としているわけで、「いいのか?」と心配になってしまいますが・・・・・・。
で、まぁ、父親に逃げられたことがトラウマになっていた姉弟。
姉は、醜形恐怖症というのかな?
鏡の中の自分を見れなくなっている。
弟は、病的な潔癖症。
で、もう一つ、過去にスポーツの試合での失敗が、父親との別離につながったのではないかと考えている。
最終的には、姉は鏡に映る自らを直視することで、頭のおかしい老婆を退治。
弟は、かつての試合での失敗を乗り越えて、頭のおかしい老人を退治。
母親にしても、両親への罪悪感が解消されて、めでたしめでたし。
なんだけれども、母親は、なんで解放されたのか、よく分からなかったなぁ・・・・・。(だって、頭のおかしい老夫婦に、実の両親を殺されているんだぜ? 駆け落ちせずに、一緒に暮らしていたら、そんな悲劇は回避できたかもしれないわけで)
姉弟にしても、うーん。
偽の祖父は、不衛生ということで、潔癖症である弟の、ある意味、裏返し。
だから、打倒の対象となったのは、分からんでもないが。
偽の祖母というのは、姉のトラウマを象徴していたの?
偽の祖母が、なんか意味深な物語を語るシーンがあるんだよね。
それに、井戸にこだわったりしていることが関連しているんだろうけど、なんか、うまくつながらない。
こちらの読解力不足なのかね~。
うーむ。
・・・・・・ホラー映画は、めったに見ることはないので、それなりに楽しめました。
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