2015年4月5日日曜日

雁屋哲「野望の王国」16巻から20巻までの感想


これまでの感想。
雁屋哲「野望の王国」1巻から5巻までの感想
雁屋哲「野望の王国」6巻から10巻までの感想
雁屋哲「野望の王国」11巻から15巻までの感想


ストーリーですが、一度は海外逃亡に成功するかと思われた柿崎であったが、宿敵の橘組長が生きていると聞いて、神奈川県に戻る。

そこで、弟の橘征五郎を人質に、橘組長を倒すことを画策するが、失敗。
逆に、自らが深手を負い、囚われの身に。

で、橘征五郎&片岡仁は、柿崎にベラベラと内幕を話されてはかなわないと、暗殺を画策。

結局、失敗して、柿崎を逃してしまう。にもかかわらず、怪我しているから、きっと死んでいるだろう、と、あっさりと考えてしまう橘征五郎&片岡仁。
いいのか、それで?

しかも、これまで、さんざん大騒ぎした結果として、橘組長を倒すことはできなかったわけでして、今までのは泰山鳴動して鼠一匹。徒労だ・・・・。

まぁ、この「冷静に考えれば、なんだかなー」が、このマンガの味だったりします。


で、また「なんだかなー」なんですが、ついにあらわれる与党の大物政治家:大神楽了造。

以前は、小田という右翼の大物が、実は日本を裏から牛耳っているというお話しでしでしたが、彼の登場で、実は小田を裏で操っていたのは、大神楽了造だったという設定に。

「後付け設定と展開の矛盾は、連載漫画の花」ですからな。

毎度毎度、橘征五郎&片岡仁の敵達は、おそろしい権力・暴力・資金力を持っていることが誇示されますが、今回の大神楽了造は、政敵を倒す為に、自衛隊の戦車部隊を繰り出すというレベル。

そんなのと戦っているのに、最終目標が橘組長を倒すことであり、日本政治を牛耳る大神楽了造打倒は、その課程に過ぎないという・・・・・・・、あぁ、もう遠近感がめちゃくちゃ。


で、大神楽了造の参謀として、柿崎が復帰して、20巻は終わり。
つまり、元の木阿弥。

このエンドレス展開も、連載漫画のお約束ですなー。

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