2015年3月26日木曜日

映画「ソロモンの偽証 前編 事件」



宮部みゆきさん小説は、読んだことないんだよな。

映画だと「クロスファイア」を見て、・・・・・「うーん」という感想。

が、知人が言うには、「映画の出来はゴニョゴニョだけど、小説は悪くないよ」とのこと。


さて、原作・宮部みゆきさんの映画「ソロモンの偽証 全編」を見てきました。

ネタバレ含むストーリー展開、及び疑問は以下。


ある日の朝、遺体で発見された生徒。

自殺したとされ、みんなは、いったん彼の死を受け入れる。

だが、怪文書が出回り、生徒と保護者は動揺。
警察からの説明で、大人たちは納得するが、生徒たちの心には疑問が残ったまま。


彼は殺されたのか、自殺なのか?

で、裁判をして真相を究明している! で、後編へ。


後編は二時間、裁判なの?
「カラマーゾフの兄弟」並みだな。


映画の感想としては、なんか物足りない。

なんだろう?
丁寧につくられているんだけど。

出演者の発言は、たまに大人びいているけど、外見は見事に中学生っぽい。変に、美少女ばっかり、美青年ばっかり、ではなくてリアル。

主人公の少女も、かわいらしいけど、例えば橋本環奈さんのような「THE 美少女」という強烈さはなく、クラスにいてもおかしくない子。
自殺した子も、厨二病患ってる感が、よく出ている。

登場人物の演技は、過剰なときもあるけど、下手くそとは違う。


でも、・・・・・・ちょっと丁寧過ぎるのかな?
登場人物が多いので、どうしても、「分かり易いキャラ」になっているから、そこが、なんかわざとらしく感じるのかな~。


主人公が、親や教師の反対にもめげずに裁判に進むのも、動機が分かるような分からないような。

原作が分厚い長編だから、丁寧なストーリー展開(前後で四時間!)だけど、どうしても、そこらへんが弱くなるのか?


だって、普通に考えれると、怪文書はガセで、単なる自殺と考える方が妥当。
事故死した子だって、交通事故だからね。

それを主人公や他の生徒たちが、納得できないでいるのには、なんか無理があるような?

第三者目線で見れるから、そう言える? うーん。


自殺も事故死も、あると言えば、ある話。
でも、学校で裁判を開くなんて、先ずは、ない話。

それにリアリティを与えようとすると、もっと説得力がないと、なんかモヤモヤが消えない。

主人公の少女が、ヒステリックで頭が悪いというなら、「まぁ仕方ないか」と思うかもしれないけど、彼女は、知的で冷静という設定。

しかも、彼女は、告発文(怪文書)で犯人とされた不良たちが、いじめをしている現場を見ているわけで、じゃ、「彼女たちが告発文を復讐する為に書いたんだな」と推察しそうなものだけど。


つまらないわけではなかったけど、もう一歩が欲しかったな・・・・・。



後編の予測としては、
  • 死んだふくよかな子が、実は犯人
  • または、その友人が犯人
  • あるいは、その二人と申し合わせて、彼は自殺した(自分の自殺を利用しろ、という意味)
  • 「自殺した当人が自殺を利用しろ」というのであれば、あの他校の子が犯人、あるいは、申し合わせた。なんで、犯人と目されている不良の弁護を引き受けたかと言うと、自分との境遇の共通点に同情した
そんなところかな。

ソロモンの偽証 全6巻 新潮文庫セット
by カエレバ

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