「ベイマックス」見てきました。
展開が、とにかく早いね。
まぁ、子供が対象だから、これくらい早くないとね。
絵は、文句のつけようがない。
サンフランシスコと東京を融合したという「サンフランソウキョウ」が舞台になっているんだけど、見事の一言。
日本ぽくて、アメリカぽい。
アメリカぽくて、日本ぽい。
「日本を描く」となると、これまでなら、「神社仏閣、相撲、芸者」という、欧米人からすると、大変分かり易いものに逃げたくなるだろうけど、そういうのは描かないんだよね。
日本人から見ても、製作者が日本の風景を、ちゃんと理解し、消化しているのが分かるような描き方でした。
で、まぁ、場面場面の描き込みも容赦なくて。
動きにしても、主人公とベイマックスが空を飛んでいるところの爽快感も、さすがでした。(「アナと雪の女王」が女の子向きだとすると、こっちは完全に男の子向きですね)
が、ストーリーは、子供がメインの視聴対象であるから仕方ないのだろうけど、ある程度、当たり前の筋。
子供の理解者・同伴者・保護者としてのロボットという構図が、日本人からすると、ドラえもんを筆頭として、「あるある」だからね。
(製作者も、それを意識しているからこそ、中国とアメリカを融合した都市ではなく、日本とアメリカを融合した都市を舞台にしたのだろうけど)
で、ネタバレのツッコミですが。
教授はなんで火事で死んだふりしたの?
自分で起こした火事でなければ、主人公の兄貴が死んでも、責任はないわけで。
(自分で起こしたにしろ、その責任を、他人に負わせるという展開でもいいのでは?)
仮に主人公のマイクロボットが欲しいとしても、そんな非常手段を取る必要があるのかな?
もう弟が入学してくるのは確定しているんだから、マイクロボットを使いたいなら、自分の懐に入り込んでからで、いいんじゃないの?
そこらへんは、物語を盛り上げるために仕方なかったんだろうけど。
あと、次元転移装置みたいなヤツの登場が、唐突過ぎない?
伏線あった?
で、特に「うーん」と思ったのは、最後で、ベイマックスが復活するのがね・・・・・。
主人公が、兄の死を乗り越えて、自立していくことを描くのであれば、ベイマックスとの別れも必要だと思うけど。
やっぱり子供向きだから、ハッピーエンドで終わるのは仕方ない面はあるけど。
トラウマつくって、どうすんねん? というのも、まぁ理解できるからね。(例:海底鬼岩城)
「最初は遊び呆けている主人公も、兄に導かれて研究の道を志し、一旦は道を外れそうになるけど、仲間の助けもあって、最後は大学に入ってハッピー」という流れが、親御さんも安心の「ほーら、勉強が必要だろ?」という教訓めいたところがありつつ(そもそも、主人公の仲間たちが理系の研究オタクという設定からして、その意図が読み取れますが)、最終的には、ヒーローとして活躍という子供の願望をおさえてますよというソツのなさで、エンドロール後の意味深な小エピソードで続編への期待も抱かせるという、上手な作品でした。
オマケの感想ですが、冒頭の短編アニメで、犬が人間と同じものを食べているのが、「そんな塩分の多いものを食べさせてはダメだろう」と気になって仕方がなかった・・・・・。(そういうツッコミを入れすぎると、宮﨑駿監督「風立ちぬ」のタバコ問題と一緒で、無粋とは分かっているんですが。しかし、犬が身近にいる人間としては、どうしても気になって仕方なかった)
The Art of ベイマックス(ジ・アート・オブ ベイマックス) | ||||
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