2014年10月26日日曜日

松井優征「暗殺教室(11)」の感想



アニメ化&実写化が決定した「暗殺教室」。

こうなるのは時期が早いか遅いかの問題でして、クロリティが高く、人気がある作品ですから、当然の流れですなー。

でも、まぁ、実写化は、ちょっと意外というか、無謀というか。


早速、ビッチ先生が韓国人アイドルということで、ネットではもめているようで。

作品見ないで批判するのは良くないですが、確かにロシア人という設定にアジア人を当てるのは、・・・・・まぁねー。

いっそ、金髪という設定をぬいて、「謎のアジア人」にしてしまうなら、分かるんですけど。

公表されたキービジュアルでは、パツキンのズラかぶっているんだよね。うーん。

いろいろと、大人の事情があるんでしょうけど(注「また韓国がゴリ押しをしてきた! 日本のエンターテイメント業界は韓国に支配されている!!」という被害妄想ではないです)。

実写化って、難しいね。


それは、ともかく。


漫画の「暗殺教室」ですが、ある意味(←便利な言葉)現代漫画のトップと言える作品ではないでしょうか?

「破天荒な教師と、悩みを抱えた生徒たちとの群像劇」という伝統的な教師モノの型を舞台にして、ギャグ、人情、格闘、頭脳戦、友情、スポ根、微エロ、恋愛、パロディ、・・・・・・いろいろな要素がぎっちり入っています。

幕の内弁当とすれば、和洋中、魚肉野菜、米麺パン、和菓子洋菓子フルーツ、全部入っているという感じです。

これだけ詰め込むと、普通なら味が混ざって取り返しのつかない結果になるんだけど(邦画の大作にありがちですが)、「暗殺教室」は、ちゃんと筋が通っているのが、すごいというか、巧みというか。


ただ、11巻は、あんまりストーリーに進展はなく。長期連載を見据えて、引き伸ばしにかかっている感はあります。

別に、「つまらん」というわけではないのです。


最終的には、殺せんせーの正体が分かって、暗殺が成功し、生徒全員の問題が解決して、ハッピー! になると、多くの人が予想しているのでは?

で、おそら、僕以外の、く多くの読者が違和感を持っているだろうけど、殺せんせーって、完璧な教師なんだよね。

生徒からも絶大な信頼を寄せられている。

その完璧な先生を殺さなくてないけないというジレンマが、まったく描かれていない。


生徒たちは、毎度毎度、いろいろと手を変え品を変えて、殺せんせーを襲うけど、彼がいなくなってしまう恐怖や不安、殺してしまう罪悪感は持っていない。

逆に言うと、完璧な教師だから、きっと「殺せない」という安心感が出来上がっている、ということなのかね?

最終的には、それが、暗殺への最大の障害になっていくような気がしますが、さて、どうでしょう?


個人的な予想としては、「暗殺には失敗するけど、殺せんせーが、生徒たちの力によって怪物化する前の姿に戻って、ハッピーエンド」ではないかと思っております。


暗殺教室 11 (ジャンプコミックス)
by カエレバ

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