2018年5月6日日曜日

「レディ・プレイヤー1」の感想



「レディ・プレイヤー1」、見てきました。

映像に関しては、さすがのハリウッド大作、脱帽。
また日本サブカルへの敬意がこもった小道具・設定の数々を探しているだけでも楽しい映画でした。

が、「貧しく孤独な少年」V.S.「いけ好かない金持ち中年男性」という、良く言えば、「安定感のある」、悪く言えば「陳腐な」構図が判明した時点で、エンディングまでの道筋が早々に予見できてしまい、さらには、主人公がリアル世界で窮地に陥るとネットの知人が救助するという展開の使い回しには苦笑い。

謎解きをしていく過程で、仮想現実世界「オアシス」を創り上げたジェームズ・ハリデーと、主人公の心情がかぶるという流れも、もう少し工夫が欲しかったし、そもそも、ストーリーを引っ張っていく、この「謎解き」自体に魅力がないというのが如何とも。

物語としては新味に乏しかったものの、一部の巨大企業によって自由なネット世界が牛耳られようとしているのではないか? という危機感や、バーチャルリアリティへの期待、ネット上では安易に本名を晒してはいけませんという小中学生向けの戒めやら、時代設定は近未来であっても2010年代後半のインターネットの空気感が如実に反映されているのは、なかなか興味深く、映像美と相まって、料金分は十分に堪能させてもらいました。

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