予告編のハル・ベリー(なんと50才超えているよ・・・・)が可愛らしくて、「見てみるか」と思いたち、とりあえず、自宅で前作をレンタル視聴。
「キングスマン」
で、感想ですが、簡単に要約すると「変わっている映画」だなぁ・・・・・。
以下、ネタバレ。
そもそも、悪役が、安っぽいラッパーの格好をしている「黒人」。
その側近が「義足」(障害者)。
彼らは過激なエコロジストで、裏では、ホワイトハウスの主(当時は、バラク・オバマ大統領)とつながっているという設定。
それに対する、「キングスマン」というのは、表向きは、高級テーラー。
店の主人であるハリーは、ガッチガチのイギリス紳士。当然白人。
そして、「キングスマン」で働ける新たなスパイの選抜があるのだが、その候補者も全部白人であり、主人公のエグジーを除いては、どいつもこいつも上流階級に所属(らしい)。
敵側がリベラルで、味方側は旧来の保守勢力(貴族階級)という構図は、「ポリコレ、ポリコレ」と騒がしい昨今、大丈夫か? と、いささか心配になりつつも、ハリーが、教会で虐殺する対象は、アメリカ南部の保守層だったりして、ここらへんでバランスをとっている? いや、単に、アメリカ全体をおちょくっていると見るべきか?
それは、さて置き。
ストーリーの骨子としては、下町のチンピラ紙一重だった主人公のエグジーの出世譚・成長譚であり、彼の教師であり父代わりでもあるハリーの途中退場によって、否応なく窮地に陥る展開は、まずまずスリリングではありました。
「キングスマン ゴールデン・サークル」
しかし、前作で、チンピラからイギリス紳士への「成金」を成り遂げてしまった以上、続編どうするんだ? と思ったら、ネタバレですが、最終的には、スウェーデン王室に入り込むというオチでして、逆玉の輿。
今時、ディズニー映画でも白馬の王子様展開には気をつけるようにしているのに、男臭いスパイアクション映画にて、やってしまうのは、「時代遅れ」というよりも、なにやってもいいんだよ、という「現代的」なのか?
うーむ。
で、今作の悪役は、白人女性。
まぁ簡単に言えば、大麻容認・解禁派を揶揄しているようなキャラ。
相変わらず、挑発的な設定です・・・・・。
開始早々で、「キングスマン」のアジトが破壊されて、生き残ったのは、主人公のエグジーと、教官&裏方のマーリンだけ。
徹底的な窮地からの復活劇というのは、前作とかぶっているのだけれども、ただ、「キングスマン」とは違うアメリカの他組織「ステイツマン」に救援を求めるあたりが新味と言えば新味。
「キングスマン」の表の顔は高級テーラーで、イギリス紳士。
「ステイツマン」の表の顔は酒造メーカーで、カーボーイ。
この二つの凸凹コンビが、互いを皮肉ったり、小馬鹿にしたりしつつ、徐々に信頼を深めてバディとして活躍する・・・・・と思っていたら、主役エグジーも敵わなかった「テキーラ」という味方キャラは、あっさりと退場。
そして、せっかく(?)、前作からのキャラ皆殺しで、新しい物語が始まるのだと思っていたら、生きていたよお師匠ハリー。
前作が「継承」の物語だったのに、最強の漢が復活してしまい・・・・・、人気キャラだから、「嬉しい!」というファンもいるのだろうが、ストーリーとしては、「いいんか!?」と思わんでも。
で、前作ではアメリカ大統領が爆死していたけど、今作は弾劾(逮捕)で、麻薬中毒者の檻はマンハッタンを彷彿とさせるような絵面、大ボスのポピーが山奥で再現しているのはノスタルジーを喚起する50年代のアメリカ、そして、「ステイツマン」から「テキーラ」の代わりに派遣された「ウィスキー」というカーボーイと、主人公たちは最終的に戦うことになるわけで・・・・・監督は、アメリカ嫌いなんだろうなぁ・・・・・・。
・・・・・・そんな感じで、まぁ、毒のある映画なので、「好きな人は好き」なのは分かるけど、個人的には、カタルシスを得難いなぁというのが個人的な感想。
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