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参議院選が終わり、改憲勢力が衆参どちらも三分の二獲得。
■安倍首相、改憲論議「自民案ベースに」=公明と温度差、実現見通せず【16参院選】
「わが党の案をベースにしながら3分の2を(どう)構築していくか。これがまさに政治の技術だ」安倍首相は自民党草案を大分気に入っているようですが・・・・・・・。
しかし、非自民の民進やら共産が反対なのは当然ですが、友党である公明、与党でも野党でもない「ゆ党」とも揶揄されることのある自民へは是々非々の立場をとる維新ですら、「あれはねー」と苦笑いされているようなイメージがあります。(日本のこころさんは、物足りない?)
去年の集団的自衛権の容認には、憲法学者からは総スカンを喰らいましたが、一方で、「日米同盟強化」「中国の軍事的伸長に対応」という観点では評価する有識者もいました。
が、「自民党の改憲草案」に関しては、・・・・・・誰も賛成している人がいないような。
そもそも、自民党の議員さんですら、「まぁ、あれは草案ですから」「あくまでも、叩き台です」と言って、なんか歯切れが悪んだよね。
「あれこそ、目指すべき頂きだ!」と正々堂々と主張しているのは、安倍首相(稲田朋美さんとかも?)くらい?
勝手なイメージだけど、産経新聞は賛成しているのかな?
一回、読んでみたいものだが、素人に解説なしで理解できるはずもなく。
「どうすっかな?」と思っていたところ、「自民党の憲法改正草案を爆発的にひろめる有志連合」による、「あたらしい憲法草案のはなし」という本が出たので、買ってみました。
パロディ
正直、賛成と反対の両論併記された本が読みたかったのですが、・・・・・まぁ、前述の通り、褒めている人(本)はないんだよね。
で、「あたらしい憲法草案のはなし」は、戦後直後に憲法理解を深める為に使われたあたらしい憲法のはなしのパロディ。
自民党の憲法草案について、自民党の立場に立って解説を加えているのですが・・・・・、当然、悪意(?)バリバリ。
たとえば、こんな感じ。
憲法で国家権力をしばる。憲法は国民から権力にむけられた命令である。このような考えかたを「立憲主義」といいます。立憲主義は、すべての国の憲法に共通した原則です。
しかし、あたらしい憲法草案では、この原則が逆転いたしました。
<すべて国民は、この憲法を尊重しなければならない>(百二条)
世界じゅうの憲法で、こんな条文をもつ憲法はほかにありません。ですので、憲法学者をはじめ、おおくの人が「それはまちがっている」といいました。
ですが、みなさん、それは日本ではなく、他の国がまちがっているのです。
国の最高法規である憲法を、国民がまもらなくてよいなど、おかしいではありませんか。民のくせにリーダーに命令するなど、おこがましいではありませんか。
「奴等は、こう考えているに違いない」という推測で書かれてはいるんだけれども、・・・・・・自民党サイドからすれば「邪推だ!」でしょうし、反自民からすれば「的確である」なんでしょうなぁ。
結局
しかし、自民党の議員さんですから、自党の改憲草案を、誇らしげに「目指すべき方向」ではなく、遠慮がちに「たたき台」と言わざる得ないのは、どうにもこうにも、「フリーハンドで権力を行使したい」という欲望が、薄っすらと見えてしまう内容となっていることを自認しているからなんだと思います。
でありながら、安倍首相が、分かっていて喜々として自党の改憲草案を提示しているとしたら、なんだかなー。
また、分かっていなくて提示しているとしたら、これもまた、なんだかなー。
まぁ、どうなるんですかね。
安保法案も、当初は、従来の憲法解釈から逸脱することは出来ないのだから、結局、「集団的自衛権容認」という冠が欲しいだけで、実質は変化がない or 微妙な変化に留まるのではないかとも言われていました。
が、結果的には、大分踏み込んだ内容となったわけで、・・・・・・・・さて。
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