2015年3月6日金曜日

森薫「乙嫁語り 7」の感想


「乙嫁語り」の最新刊、七巻。

毎回、「へぇー」と思うような出来事があるマンガですが、今回は、「姉妹妻」について語られています。

「姉妹妻」・・・・・、寡聞にして、初めて知りました。(wikiも見当たらないくらいなのだから、知らなくて当然かもしれないけど。もしかして、作者の創作?)

「親友の契を結ぶ」ということなのでしょうが、ちゃんと結婚式を挙げて、新婚旅行に行き、一緒に墓に入るそうで。

「へぇー」としか、言い様がないです。


で、ストーリー。(ネタバレ)

金持ちの奥様が主人公。

彼女は若く、美しく、さらに優しくお金持ちの旦那がいて、男の子にも恵まれている。
他人からすると、どう見ても幸せ。

女性の召使からは、
奥様は本当にお幸せでございますね
と言われ、本人は、
・・・・・・そうね
幸せだわ
と返すけど、実感は出来ていない。

そんな、なんとなく空虚な日常。そこで、召使は、姉妹妻を持つことを勧める。

で、まぁなんだかんだで、姉妹妻(親友)を得るんだけれども、彼女は貧乏。

さらに、旦那が亡くなってしまい、路頭に迷うことに。

そこで、主人公は、優しい旦那に、自分の姉妹妻を第二夫人に迎えて欲しいとお願いする。
旦那は戸惑いつつも、彼女の言う通りにする。

そこで、主人公は、
私 やっとわかったわ
あなたみたいなひとと 結婚できて
本当に幸せなんだわ
と言うのだけれども・・・・・・・・、不思議な表情をしているんだよね。

前半の彼女は、もう子供がいるのに、脳天気な笑顔ばかり。

でも、幸せを実感できたはずの後半の顔つきは、むしろ、ちょっと悲しいような、厳しいような。


姉妹妻を通して、世間というものを知り(本当の貧乏)、大人になったということなのかな?

それとも、自分が望んだこととは言え、第二夫人を迎えることにした旦那に対して、どこかで失望しているのかな?
・・・・・これは、ちょっと深読みのしすぎか。

ともかく、不思議なお話でした。

乙嫁語り 7巻 (ビームコミックス)
by カエレバ

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