2014年10月20日月曜日

渡辺謙さんの前に初代「ゴジラ」を見た



渡辺謙さん主演のゴジラを見る前に、初代というか、元祖というか、本家というか(真打ちではない)、無印の「ゴジラ」を見ました。

NHKで放映したものですが、デジタルリマスターなので、昔のように映像がボケボケだったり、音がくぐもっていることもなく、非常にクリアー。

場面によっては、白と黒のコントラストが、非常に美しいです。

デジタル技術の驚異って奴ですな。
(上のyoutube、HD画質ですが、リマスター前のもののようですね)


ストーリーは、もう説明する必要のないほど有名ですが、核兵器によって眠りから覚めたゴジラが、日本に上陸して暴れまわるという反核をモチーフにした映画。

そういうハードな一面がありつつも、日本の特撮文化の嚆矢でもあります。


話が逸れるのですが、「ガンダムUC」で、最初「NTD」と呼ばれていたものが、フル・フロンタルによって「ニュータイプ・デストロイヤー」が正式な呼称であると明かされました。

それを聞いた瞬間、「うーん、もうちょっと」と思ったのは、僕だけでしょうか?
(ガンダムマイスターとか、まぁ結局は子供向きなんだから、そういう名前になってしまうのは、仕方ないんだろうけど)


でも、今回、改めて「ゴジラ」を見たら、ゴジラに対抗する兵器の名前が「オキシジェン・デストロイヤー」。

「破壊と警鐘」のイコンに対抗するものは、「デストロイヤー」と名付けるのが、日本サブカル界においては伝統なんだと納得。


伝統と言えば、芹沢博士の風貌が、日本におけるマッドサイエンティストのひな形ですな。
これと、死神博士が合体して、現代に至るって感じですね。

THE NEXT GENERATION -パトレイバー-の芹沢博士(嶋田久作さん)


でも、芹沢博士(ゴジラのね)って、アイパッチして、自前の研究所で、誰にも理解されないような研究しているから、マッドサイエンティストみたいに見える。

で、名俳優「志村喬」さん演じる山根博士の方が常識人な感じがする。


でも、山根博士ったら、東京が火の海なのに研究対象としてゴジラは生かしておくべきだ、とか言い始めて、逆に芹沢博士の方が、ゴジラに対抗できる兵器は、結局はゴジラと同じ破壊をもたらすことになるというジレンマに悩まされていることが分かり、こっちの方が誠実に思えてくる。

周知のように、オキシジェン・デストロイヤーを発動させた芹沢博士は、その知識を封印するために、ゴジラと一緒に海底で死ぬことを選ぶわけでして、こうして福島原発事故後の世界に生きる日本人にしてみると、感慨深いものがあります。


・・・・・おまけの感想ですが、311以降で、黒澤明「生きものの記録」が、意外にクローズアップされないですよね?
あれこそ、新たなる核の問題を突きつけられた現代日本において、もっと言及されるべき作品だと思うんだけど、意外に誰も触れないよな~。

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