2014年9月10日水曜日

文化系トークラジオ life「ソーシャル、レジャー、リア充」本編の感想

TBS RADIO 文化系トークラジオ Life
録音しておいた「life」本編を聞き終わりました。

「ソーシャル、レジャー、リア充」というタイトルから、「どんな内容になるんだ?」と、ちょっと不思議でしたが、現在のSNSがレジャーと、どう結びついているのか? という流れでした。

司会の鈴木さんが指摘する問題点としては、
  • SNSは企業のもの。営利目的に利用されていることに自覚的であれ
  • 企業の手の上であるのだから、無理にする必要はないことに気づけ
という二点かな?(自分が聞き取った範囲ですが)

前者は、クリスマス資本論と通底するものですが、そんなに触れられていなくて(外伝で触れているのかな?)、メインとしては後者が語られていたような気がします。

「別に好きでやっているんだから、そんなの気にしなくていいじゃん?」

と言ってしまえば、それまでですが、

「本当に好きでやっているの? やらなくてはいけないという空気に踊らされている? または強制されているんじゃないの?」

という疑問があり、だから、副題では「ソーシャル、レジャー」の後に「リア充」が出てきます。


「リア充であることをアピールする為に、無理にSNSを使ってない?」

であり、逆に言うと、

「本当のリア充なら、SNSなんか要らないのでは?」

という仮定が導き出されておりました。


いつも通り、楽しく拝聴していたんですが、モヤっと心に引っ掛かっていたのが、「リア充」の定義。

もちろん、「リアル(現実世界)が充実している人」というのは、当然、知っていますが、そこから想定される具体的な人間像というのが、今回の出演者によって微妙に違う点。

特に、あらわになったのが、松谷さんが「同窓会に参加している人は、リア充だ」という発言に対して、いつもはプロレス的に意見を戦わせる傾向がある速水さんと西森さんが一緒になって、「同窓会に出るなんて、リア充なわけないじゃん」と噛み付いたところ。(司会の鈴木さんも、速水さん等と同意見かな?)

僕は、高校の同窓会に、一度参加しただけなのですが、そのイメージからすると、松谷さんに賛成。

僕の高校が、一応、地元では進学校だったということもあり、参加者のほとんどが公務員(地方の役人か、教師)や銀行員だったんだよね。

そして、女性の既婚率は高い(ようだった)。

「なんだかみんな、立派な仕事に就いているな」
と思ったけど、冷静になって考えてみると、「立派な仕事に就いている」と思っている人が参加しているんだよね。

田舎の進学校の生徒だから、プライドは高い。
だから、今の自分に満足しているような人間だけが同窓会に来る。

自分の現況に対して、恥ずかしいと思っているような人間は、来ないわけですよ。


で、速水さん西森さんにしてみると、「田舎でくすぶっているような人間は、都会に出れなかった負け組」というイメージがあるようで。(俺たち、都会の荒波にもまれながらも、フリーランスとして、立派に食っているぜ! という自負があるんだと思います)

だから、同窓会にのこのこ出るような人間が「リア充」なわけがない。
そんなの「マイルドヤンキー」じゃん?

ということらしいのですが、僕個人の同窓会でのイメージは、出席者は、おそらくは「マイルドヤンキー」に定義される人ではなくて、かたい仕事で家庭もあって、立派なリア充でしたよ。(これをリア充と言わずして、何を言う?)


そもそも、「マイルドヤンキー」って、リア充でしょ?
違うの?

2014/04/27「マイルドヤンキー限界論」 アーカイブ

以前、「マイルドヤンキー限界論」で語られていたように、「彼らに先がないじゃん?」というのは分かるけど、でも、少なくとも現在が充実しているなら、それって十分にリア充じゃないのかな?

未来が保障されないされないからリア充から外れる、というのであれば、就職していない大学生なんかは、全員が非リア充ということになるわけでして。


リア充に対するイメージの違いが、どうも、しっくりとこなかったな・・・・・。


だいたいにして、ライフ参加者は、冗談交じりで「自分たちは非リア充」という規定しているんだけど、社会人になって三十超えたら、仕事が充実しているかどうかが、その人の人生を決めると思うんですよ。

そういう点からすると、参加者の皆さんは、十分に充実しているように見えて、「えぇい! リア充(古市憲寿)め!」というルサンチマンをいくら見せられても、なんだかな~、と思うところはありました。

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