さて、最終巻の六巻。
率直な感想としては、「えっ、ここで終わるの?」。
一応、「第一部 完」となっているけど、第二部は難しいみたいね。
当初は(ネットでは)話題にはなったけど、あんまり人気が出なかったのか・・・・・。
ロトスコープではなくて、原作と同じような絵柄(アニメ絵)なら、もっと人気が出たのではないか? という意見もあるようだけど、まぁ、そうかもね・・・・・。
でも、ロトスコープ自体は、作品のテイストに合っていたと思います。
「じゃぁ、実写でいいじゃん?」という意見には、あんまり反論ができないところもありますが。
(実写にしてしまうと、原作のテイストが失われてしまうという面は否定出来ないので、その折衷として、ロトスコープは意味があるのか?)
まぁ、漫画自体は人気作なので、いつかは実写に挑む人間がいるんじゃないかな?
さて、ネタバレのストーリー。
前回、仲村も佐伯も選べないというヘタレを露呈した主人公の春日だけど、
「仲村の孤独を救えるのは、オレだけだ!」
という“逆”白馬の王子様妄想に取り憑かれて、仲村との和解が進むのが、六巻のメイン。
こうしてストーリーを見直してみると、春日が仲村に傾倒する理由って、こんなもんだったのね。
もちろん、春日自身が、周りの人間達と、適当に人間関係を築いていたけれども、あまり深い関係とは言えなかったことが背景にあるのは、分かるけど。
それにしても、あのカタストロフィに至るには、説得力がないような気がするな・・・・・。
すると、やっぱり、春日は仲村を恋愛対象として見ていたいのかな? という点。
で、当然、逆に、仲村は春日を恋愛対象としていたのか? というのも疑問。
どうなんすかねー。
少なくとも春日には、あったような気がするけど。
漫画を読み直してみると、夏祭りの前日って、「やったんかな? こいつら」と感じるところもあるけれども、そういうものを、(特に仲村は)毛嫌いしているから、なかったのようにも考えられる。
まぁもっとも、肉体関係がないからと言って、それが、イコール恋愛感情の欠如とは言えないわけでして。(春日と佐伯は肉体関係を持つことになるけど、精神的な結びつきはなかったように)
で、最後の最後で、仲村は春日を裏切るような形で、彼を残し、自分一人で死のうとする。
この理由って、やっぱり、よく分からない。
春日を引っ張りこんでしまった罪悪感なのかな? だから、突き飛ばした先には、母親が待っているわけで、それは、彼を元の世界に戻すことを象徴しているようにも見える。
その行為は、自分は畢竟一人であるという自覚の結果なのか、ではなく、愛するが故に(←恥ずいな)春日を巻き込みたくないと思ったのか?
ここらへんは結局、高校生編でも明かされなままだったな・・・・・。
まぁ、作者が明確にしていないというのは、つまりは読者が勝手に想像してよいのだろうけど。
でも、やっぱりモヤモアのままです。
『惡の華』Blu-ray 第六巻 | ||||
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