2017年12月31日日曜日

「一帯一路」発言が飛び出す「カンフー・ヨガ」は懐かしくも現代の映画



映画界において二大狼少年の一人、ジャッキー・チェン。
「もう引退する」「アクションは、やめる」と、何度口にしたことか。

まぁ、もう一人の狼少年・宮崎駿監督と同じで、生きてる限り現役で頑張って欲しいので、これからもバンバン嘘をついて欲しいものです。

さて、ジャッキー・チェンの最新作「カンフーヨガ」。
年末、あんまりいろいろと考えたくないので、吹替版を見てきました。

・・・・・・しかし、懐かしいタイプの映画だったなぁ。
  • 登場してはあっさりと消えていくキャラ
  • 女性キャラのお色気要員扱い(パセリ・・・・)
  • 「それ必要か?」と思わざる得ない氷上でのカンフーアクション(その後に、雪玉で狼を追っ払うという脱力な流れ・・・・・)
  • 妙なハイテク機器(スパイメカみたいなもの?)
  • 明らかにCGなカーアクション(ジャッキーも、還暦過ぎたから肉体を酷使してられないか・・・・・)
  • 「カンフー・ヨガ」と言っていながらヨガほとんど活かされてない~
  • 悪役の薄っぺらさ

「ナイスガイズ」は、なかなか懐かしい感じのする良作だったけど、こちらはこちらで、中高生のころ、深夜にテレビでやっていた、どうでも いい感じの映画を思い起こさせる内容でした。

2010年も終盤になって、世界的なスターになったジャッキー・チェンが、まだこういう作品をつくるなんて・・・・・。

インド市場を狙った結果として、「これくらいのテイストだろう」という結論なのか?
だとすると、うーん、まぁ、そうなんすかねー。

「今時?」と戸惑うことの多い、展開・キャラ設定・演出が目白押しでしたが、まぁ、でも、「これはこれで」という感じで、苦笑いがありつつも気楽に見れる映画には仕上がっておりまして、特に、最後の最後、インド映画へのオマージュで、主要な登場人物が踊り出すのですが(なんと悪役まで)、センターのジャッキー・チェンが楽しそうにしているので、「うん、まぁ、いいか!」と思えてしまうわけで、さすがスターだよ。

他に見所と言いますと、オープニングの戦闘シーンが、光栄のゲーム「三國無双」トリビュートに思えたのですが、まずまず迫力があり。

そして、メインヒロインのディシャ・パタニ(Disha Patani)さん。
お綺麗な上に、「マンガ?」と唖然としてしまうウエストの細さと、お胸のたっぷり感。



すごかったなぁ・・・・・。

そして、その外見のみを活かすだけの脚本が、まぁ、なんともノスタルジーなのだが、「これぞ現代!」と思わせてくれたのが、主人公がジャッキーが中国からインドに行く際に、上司が口にした「一帯一路にも合うしな」という発言。

おいおい、政府に媚びすぎだろ・・・・・。

既に書いておりますが、「何人か死んでない?」という諍いがありつつも、最終的には主人公と悪役は、あっさりと和解してしまうのは、中国人がインド人を叩きのめして終わるというラストは回避したかったというミエミエの商業主義。

さらには、この映画自体が中国政府の「一帯一路」政策の一環、または応援としての側面を有していると考えると、「とりあえず表面上は仲直りしておくか!」というラストも、まぁなんつーか、皮肉というか、示唆的というか。

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