2017年11月3日金曜日

「貧乏くさい」と見るか、「身の丈に合った」と見るか、映画「散歩する侵略者」



期待の不安の入り混じっていた「ブレードランナー 20149」が、どうにも納得が出来ず、翌日に見たのが、「散歩する侵略者」。

世界の中心で「責任者出てこい」と叫びたくなった「ブレードランナー 2049」

タイトルの微妙な脱力感が、そのまま作品のテイストで、地球に襲来した宇宙人なんだけれども、最初は完全「無垢」。
人間に取り憑いて、徐々に「知能」と「智識」を得ていくという、大変、まどろっこしい侵略方法なので、けっこう間抜けです。

ハリウッドSF大作のように、フィルムの一コマ一コマにドル札紙幣が埋め込んであるようなことは出来ないのが邦画でして、でも、まぁ、「アイデア」と適材適所の配役で、「ちゃんとSFになるなぁ~」と感心する作品でした。(「ブレードランナー 20149」に、どうにも入り込めなかった反動もあるのですが・・・・・)

冒頭に、グロいシーンがある他には、基本的には特撮やCGはなし(自分が気づいていないだけで、それなりにあるのかもしれませんが)。

最後の最後で、ちょっとだけ派手はシーンがありますが・・・・・・、正直なところ、「いかにもCG」。
あれだけの爆撃なのに、ほとんど周りに変化ないというのも、なんとも。
(それにしても、最後の最後になって、なんで小泉今日子さんを出すかな? いや、別に、小泉さんが嫌いなわけではないのだが、端役を与えるにしては、あまりに目立ち過ぎ。ハイアンドローの映画第一弾でも、ラストで出てきたし、なにか験担ぎのようなものがあるんですかね?)

ハリウッド大作に、否応なく見慣れてしまっている現代人の中には、「貧乏くさいなぁー」と感じるかもしれないけど、まぁ、「限られた予算でも、ちゃんとSFをつくれるよー」という製作者の達観した姿勢は、「あり」だと思います。(もちろん、そういう作品ばかりだと、それはそれで辟易してしまうのだろうけど)

以下、ちょっとネタバレ。

癇が強い妻を長澤まさみさん、記憶喪失で表情の乏しい旦那を松田龍平さんが演じていて、当初は、妻が未だに旦那に未練があるという状況が、ラストには、ちょうど反転する構図は綺麗だけど、ただ、まぁ、「愛こそはすべて」

イギリスの「宇宙戦争」では「ウイルス(微生物)」が宇宙人を撃退するわけだが、日本の「散歩する侵略者」では「愛」。

愛なのだよ。

サウザーの号泣が、頭を過ぎります。
世紀末救世主伝説だって、最後は「愛」ということで、ここらへんの落とし所は、まぁ日本人ぽいと言われれば、日本人ぽいですなぁ~。

by カエレバ

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