2017年8月22日火曜日

「スパイダーマン ホームカミング」 -シリーズの仕切り直しに相応しい作品だったのでは?-




シリーズの仕切り直しになる「スパイダーマン ホームカミング」。

まぁ、「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」でも、チョイ役で登場していたので、アベンジャーズを下敷き・背景にした作品になるとは分かっていたけど、とりあえずのウリは、「アイアンマン」との共演。(上のYou Tubeのサムネイルだって、「二人の共闘シーンが満載」な感じよね)

別に「アイアンマン」が嫌いなわけではないが、第一作から、こういう奇手を放り投げてくるのは、いかがなものか? などと思いたくもなるが、現状の映画では、ヒーロー同士がクロスオーバーするのがスタンダードであり、単体の世界観を後生大事にするほうが異端になってきたからなぁ・・・・・。

なんて思っていたけど、正直なところ、アイアンマンは、そんなに出てこなかった。(完全にミスリードを誘っている宣伝方法には、人によっては、いろいろと言いたいことがあるとは思いますが)

スーパーパワーを持っているとは言え、一高校生に過ぎない主人公のピーター。
そこに、歴戦の勇者であるアイアンマンをかませたら、全部の仕事とられちゃうだろ? と思っていたら、そこは、まぁ製作者側も熟知しておりました。
アイアンマンは、あくまでも、主人公にとって、「指導してくれる教師」であり、「憧れる英雄」であり、「いつかは肩を並べて、そして超えるべき父親」という役割に徹していました。

もっとも、トニー・スタークは、品行方正とは言えないキャラなのに、新人ヒーローの指南役というのは、なんだか違和感がないこともないのだが、・・・・・・、しかし演じているロバート・ダウニー・Jrも、もう50過ぎ。
最前線で戦っている方がおかしいのであって、まぁ、本当なら、もう後ろで控えている「偉い人」くらいが、ちょうどいいよなぁ・・・・・。(実際、やっぱ老けたね。今回は、ピーター役が少年なだけに、いっそう顕著)


他に「上手だな」と思ったのは、こういう映画って、主人公が足し算で強くなっていくのが定石で、実際、トニー・スタークから、異次元のスーパースーツをもらった主人公のピーターは、その使い方を覚えたり、ズルをしたりで、ストーリーの進展と共に、戦闘力をグングンと伸ばしていくのだけれども、終盤になって一転、一気に引き算へ。

自らの肉体と頭脳に頼るしかないシチュエーションと対峙することになり、戦闘力の低下と反比例して、主人公のヒーローとしての成長が描かれており、グッと来るものがありました。

ラスボスが中小企業のオヤジという、スケールの小ささにもかかわらず(逆に言うと、今後の伸び代?が残っている)、主人公とは抜き差しならぬ因縁があるという味付けも絶妙で、仕切り直しの第一作としては、お見事でした。


・・・・・・・まぁ、美少女ヒロインが、主人公から幾度もひどい目にあわされても(主人公の本意ではないけれども)、好意を維持し続けているという 御都合主義 いじらしさには、ちょっと無理を感じがないでもなかったし、結局、彼女は損な役回りばかり、主人公を窮地に追い込む為の「悲劇の噛ませ犬」でしたが、変に救済シーンがないのは、これこれで仕方なしか?

「スパイダーマン:ホームカミング」オリジナル・サウンドトラック
by カエレバ

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