「現代小説クロニクル(1980~1984)」読了。
以前の感想。
■「現代小説クロニクル 1975~1979」
作品が公表された年で区切った短編アンソロジーです。
と言っても、まぁ、この本を読んだからといって、当時の雰囲気が味わえるなんてことはないんですが・・・・・。(島尾敏雄さんの「湾内の入江で」は、戦中の話ですし)
どれも面白かったです。
が、その中で異質だったのは、大江健三郎氏の「泳ぐ男 -水のなかの「雨の木」」。
ぶっ飛んでおります。
「面白い?」と聞かれると、「ある意味ね」と答えるしかないです。
他の作品と比較すると、異形というか、異様というか。
「オリジナリティ」の点で言えば、唯一無二。
ノーベル賞を取るってことは、こういうことなんだなぁ・・・・・。
最近の作品も二、三読んではいます。・・・・・読み易いのですが、あんまり頭に残らなかった。
一方、「泳ぐ男 -水のなかの「雨の木」」を読んで思い出したのは、「万延元年のフットボール」。
大分以前に読んで、こっちも忘れてしまっている。でも、読み通すのは大変だったことだけは覚えております。
また読んでみたいと思わせるような小説でした。
しかし、実際にページを開いたら、その瞬間に、「うぅ、大変そうだ」って後悔するんだろうなぁ。
現代小説クロニクル 1980~1984 (講談社文芸文庫) | ||||
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