「ハート・ロッカー」「ゼロ・ダーク・サーティ」のキャスリン・ビグロー監督の最新作「デトロイト」。
「本年度アカデミー賞最有力」という文言が、デカデカとポスターに書かれておりましたが、・・・・・蓋を開けてみたら、一部門もノミネートされておらず。
しかし、作品を拝見させてもらいましたが、・・・・・・うーむ、なんでダメだったんですかね?
作品賞にノミネートされている「ゲット・アウト」なんかは、まぁ、十分に楽しませてもらったけど、「ちょっとだけ新しい切り口のホラー」に過ぎなかったような・・・・・。
■「ゲット・アウト」
いや、まぁね、この「ちょっとだけ新しい切り口」の提案が、どれだけ大変なのかは分かりますけど、だったら、「デトロイト」の異常な緊迫感でもって描かれた尋問を通り越した拷問シーンも、なかなかにお目にかかれないレベルに達していたのだが・・・・。
以下、ネタバレあり。
最終的な「強要された自白には証拠能力がない」という裁判官の判断は、もちろん、「拷問シーン」との対比であり、また皮肉でもあるわけで、そして、この事件を経て、ショービジネスの世界に憧れていた黒人青年が、教会の聖歌隊員として生きることを選択するという流れも(撤退と見るか、転進と見るかは、人それぞれでしょうが)鮮やか、どうしても、「白人警官による黒人の虐待」となると説教臭さやプロパガンダ臭を嗅ぎつけてしまいがちだけど、そういう枠には収まらない作品でした。
■映画「デトロイト」がアカデミー賞から無視された理由
上記では、「ドラマ性の薄さ」や「前半と後半のちぐはぐさ」を挙げているけど、言われると「まぁそうかな?」程度の欠点にしか思えないし、正直、「アカデミー賞にノミネートされなかった」という事実から、いささか意地悪な視点でもってあら捜しをせざる得なかったという感は拭えないね・・・・・。
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