「俺物語!!」を5巻まで読了。
嗚呼、恋愛讃歌・・・・・。
困っている人がいると助けずにはいられない好男子。
なのだが、その暑苦しい顔と性格、巨体もあって、男子からは頼りにされるが、女子にはまったくもてない。
もてないどころか、親友の砂川が美男子なばかりに、彼の引き立て役になってしまっている。
「自分には恋人など無理だ」と諦めていた猛男であったが、そんな彼に魅了される少女・大和凛子があらわれる・・・・・。
で、ネタバレ。
てっきり、くっつきそうで、くっつかない。
せっかく両想いであることが分かっても、お邪魔虫が登場して、ご破産。
・・・・・てな、ラブコメが展開されるのかと思っていたら、あっさりと互いの想いを知って付き合うことに。
後は、もう、二人で「大好き、大好き」と言い合うという、おそろしい展開が続きます。
まぁなんていいますか。冒頭に書いたように「恋愛讃歌」です。
で、「俺物語!!」ですが、言うなれば、「付き合った恋人同士のデレデレ」が、延々続きます。
まぁギャグ漫画だから、それでいいんだろうけど。
とは思えども、続けて読むと、食傷気味。
オッサンには、なかなかツライ。
この猛男と大和のカップル。
まぁ古い言葉を用いると(今でも使う?)、「バカップル」。
このまま結婚したら、あっさりと新興宗教にハマってしまいそうな善人ではあるのだが・・・・・。
恋愛している自分たちに満足してしまって、「毎日一緒にいるだけでOK!」状態。
なので、猛男はおそろしい身体能力を有していながら、それをスポーツ(部活動)に用いることはなく。
大和も菓子作りが趣味ではあるが、それを将来の仕事に結びつけようとか(今のところ)考えたりすることもなく。
学校以外の時間は、二人で一緒にいることだに消費(浪費?)しております。
一応、大和と同じ大学を行くことを目指して、猛男は勉強に取り組み始めたけど。
多分、読者の多くは、スポーツ推薦でも狙った方が効率良さそう・・・・・と思ったのでは?
現実であったら、「いいんか? お前たち、それで?」という感じですが、まぁ、この物語は、「恋愛讃歌」だから。
いいんですよ。
さて、「付き合った恋人同士のデレデレ」を「コレでもか!」と見せつけられる漫画ですと、最近では、「富士山さんは思春期」なんかも思い浮かびます。
「俺物語!!」が「美女と野獣」のカップルだとすると、「富士山さんは思春期」は男女逆転のカップルです。
と言っても、トランスジェンダーの二人が出会って付き合うというわけではなく、「富士山さんは思春期」では、「男はチビ」で「女は大女」。同じバレーをしているけど、男はパッとしないが女は優秀な選手。
「男が高身長でスポーツマン、女は小さく、か弱くてスポーツが苦手で文化系の部活に所属」といった、ありきたりなパターンを、敢えて逆転している。
猛男のインパクトに比べると、「普通」。
「俺物語!!」の猛男というのは、その言動はエキセントリックなんだが、その全ては誠意を基準にしている。
結局、この作品って、「白馬の王子様」願望を、ちょっと違う形で描いているんだよね。
猛男の姿形や言動といった外から見える部分は変わり者だけど、その背骨に流れているものは、まぁ、女性にとっての理想像。
「いやいや、そうじゃない。この物語は、人は外見ではない、が主題だろう?」
と言う方もいらっしゃるかもしれない。
まぁ否定はしないけどね。
ただ、その主題を徹底させるなら、映画の「シュレック」のように、相手が美女(美少女)では成立しないわけでして。
が、まぁ、そんなもんですよ。
だって、ブサメンと醜女の物語なんて、それこそ、悪趣味なギャグ漫画にしかならないものね。
普通の顔の男女カップル? それは、もう物語ではなくて、「現実」だ。
「富士山さんは思春期」にしても、お約束の設定を敢えて逆転させるという奇策を使いつつも、まぁ、富士山の、ちょいエロで物語が成立しているしね~。
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