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2017年10月23日月曜日

連続テレビ小説「ひよっこ」の感想

今更感がありますが、先月で、有村架純さん主演のNHK連続テレビ小説「ひよっこ」が、めでたく終了。

■有村架純が主演を務める朝ドラ『ひよっこ』で島崎遥香戦犯論 有村はぱるるを嫌悪か


視聴率的には、「苦しかった」は言い過ぎにしても、「振るわなかった」てな感じでしょうか?(島崎遥香さんが、確かに、ちょっとウザかったけど、それを戦犯とまでは言い切れないとは思うが・・・・・)

しかし、作品(脚本)の「質」からすると、前二作、悪い意味でテンプレートで、時折、「そりゃねーだろ」という行動・セリフが出て来る「とと姉ちゃん」、中盤以降のネタ切れがひどかった「べっぴんさん」と比べると、全然、合格点だったと思うんですけどね。

■今更ながら振り返る「べっぴんさん」
■「とと姉ちゃん」の視聴率が良いということに混乱している視聴者たち


いや、まぁ、「最初の恋人との別離」や「失踪していた父親との再会」あたりから、ちょっと失速したのは否めないが。

そもそも、今時「記憶喪失って、あんた!」とは思ったし、出て来るキャラが全員が善人というのも、なんとも。
高度経済成長を舞台にしているのだから、「三丁目の夕日」的なノスタルジー万歳になるのは予想していたけど、それにしても、まぁ、あり得ない「優しい世界」なわけで、そこが常に引っかかったのは事実。(この「優しい世界」というのは、今年ナンバーワンヒットアニメの「けものフレンズ」と通底しているなぁ)

けど、これは、有村架純さんの存在感の勝利だろうね。

「あまちゃん」では小泉今日子さんの、非常に癇が強い青年期を演じ、直近だと「アイアムアヒーロー」ではゾンビ化した女子高生、映画「3月のライオン」では、主人公・桐山零の美人だけど性格に難アリの義姉と、どれもこれもそれなりに説得力ある演技をして、今作「ひよっこ」は、田舎から出てきた純朴な少女。

父親の失踪という悲しい過去を背負いつつも、決して、「私って不幸」というウザったい「重さ」はなく、しかし、一方で、「大黒柱が消えたのに、よくケラケラ笑っているよな」という反感をもたれるような「軽さ」もなく、程良いさじ加減だったのでは?

堀北真希さんのような圧倒的な美貌ではないものの、うまーく愛らしい顔立ちを活かした彼女が中心にいるおかげで、「農業が楽しいだと!?」「田舎は素晴らしい!?」「家族万歳!」という、日本人のノスタルジーを喚起させる「昔の人は、滅私奉公で、自己よりも他人を思いやり、優しい人ばっかりだった。昔は良かった」というファンタジーを、嫌味なく成立させる見事な演技・存在感であったと思います。

有村架純さん、こりゃ、まだまだ売れるねー。


by カエレバ

2017年4月14日金曜日

今更ながら振り返る「べっぴんさん」

ド定番なんだが


子供服メーカーのファミリアの創業者をモデルに、戦前・戦中・戦後の激動の時代を背景にして、女性の半生が描かれたNHK朝の連続テレビ小説「べっぴんさん」。

設定だけ見ると、「あぁ、いつものね」というド定番が漂っていましたが、始まってみると、戦前・戦中が、あっという間に終わってしまう。

幼少期が一週間で終わってしまうのは、いつものことですが、少女期(学校時代)も、瞬殺レベル。

実の姉と男の取り合いという、「おいしいエピソード」も、そんなに深掘りされるわけでもなく。

「うーむ、なぜに?」という疑問だらけの展開でしたが、

1.朝の連続テレビ小説の定番の流れを断ち切りたかった。(前作「とと姉ちゃん」と時代にしろ、女性の起業家という設定にしろ、もろかぶりだから、独自性を求めたんだろうなぁ)
2.戦前戦中の苦労話よりも、戦後の成長を物語のメインにしたかった。(時代の要請として、「復興」話にしたかった)

というところかな? と、自分を納得させました。

まぁ、前半は、戦前との暮らしの落差や、戦地から旦那が戻ってくるかどうか、また、そんなお家に転がり込む心優しい間男(未満)、病弱だったり、苦しい生活を強いられる友人等々、それなりに見所はありました。

が、子供服事業が軌道に乗ったあたりから、物語は迷走。

最初は厳しかった父の実兄も、なんだか優しくなって、「オレは社長の器じゃない」と旦那が会社から逃げ出しておきながら、奥さんの会社でトップに就任とか、・・・・・・「?」という、おかしな点が見受けられるようになって、徐々にご都合主義が見え隠れ。

前半のリアルさから、明確に決別が見られたのは、市村正親さんが、クリスマスソングを堂々と歌ったあたりかな?
ファンサービスだったんだろうけど、・・・・・・謎演出だったなぁ。


で、中盤のメインエピソードになるのが、「娘との確執」

「仕事と家庭、どっちが大事なの?」は、これまた、ド定番なネタではありますが、まぁ、現代社会における働く女性の悩みだから、やっぱり入れておかないとね。

でも、そこに、「娘の初恋」が入ってきて、さらに恋した男は音楽で食っていくことを目指す「夢追い人」で、しかも友人の恋人でもある「三角関係」。

「べっぴん」(特別なお品)をつくるという物語だったはずなのに、どんどん逸れていくわけでして・・・・・・。

つまりは、水増し感がハンパない。
「うーむ」なわけです。

ここで時間稼ぎをするくらいなら、少女時代を重厚に描けば良かったのでは?
そこで出会った友人たちと、戦後になって一緒に事業を起こすわけですから、いくらでも伏線を入れることができたはずなのに・・・・・・。

以降も、子供たちが成人して会社への入社や結婚で揉めるのも、これまた「謎展開」。

自分が心血注いだ事業を、愛する子供が継ぎたいと熱心に訴えてくることを、邪険に払いのけるって、なんじゃそりゃ?

親友と言って差し支えない友人の子供、しかも東大出のイケメンと自分の愛娘が結婚するのに、なにや悩むことがあるんだか。(一人っ子同士で、どちらの家に入るか揉めるのは、まぁ分かるが)


そんな感じ。

せっかく四人の女性がメインで、

・ニュートラルな主人公
・病弱(マザコン気味の旦那)
・勝ち気(独身)
・意気地なし(旦那が高齢)

と、初期においてはある程度、役割があったのに、中盤以降は、みんな仲良し小好しで、互いに理解して衝突はなし。

主人公の提案はいつも「いいねー」と簡単に受け入れられて、ちょっとした悩みがあれば、雁首揃えて一緒に考えてあげる・・・・・・、あんまりハードな物語にしたくなかったという製作者側の意図は理解しつつも、だからと言って、これではヌルい。ヌルすぎ。
すっかり物語が風邪を引いてしまっているわけでして・・・・・。

配役の苦しさ


主人公を演じた芳根京子さんの演技は、悪くなかったんですけどね~
でも、撮影当時は、まだ十代。

物語においての「十代」は、ほとんど重視されなかったわけで、なら、もうちょっと上の女優さんを配置するべきだったのでは? という疑問が、中盤以降の中年から老年という加齢が進む度に、思わざる得ないわけで。

しかも、ご友人たちも、主人公に合わせてた年齢層の女優さんとなっているので、いくら老けメークをしたところで、やっぱり「うーん」となるのは仕方ないこと。(主人公の友人である土村芳さんは26才で、その息子役の古川雄輝さんは29才という、なんだ、この倒錯は・・・・・)

天下のNHKとは言え、いろいろと芸能事務所の意向を無視はできないのかねぇー、などと邪推したくなる配役だった・・・・・。

衣装は見事でした


良かった点は、衣装。

主人公と、その友人たちが着ている服は、時代を感じさせるテイストだけれども、現代人が見ても「かわいらしい」デザインになっていました。

日本の映画にしてもドラマにしても、戦後から現代の服装となると「とりあえず、雰囲気出てれば、いいでしょ?」といった感じで、イマイチなことが多いですが、今回は、素直に感心する出来栄えでした。

それだけに、戦後服飾史は無理でも、子供服の変遷から、時代の変化を感じさせるような演出があっても良かった気がするのだが・・・・・。


by カエレバ

2016年5月24日火曜日

「とと姉ちゃん」の視聴率が良いということに混乱している視聴者たち


今週で、第8週目ですか。

「常子、職業婦人になる」だそうです。

とりあえず、そこまで見た感想です。


放送前まで


高畑充希さんは、渡辺謙さんの娘・杏さん主演「ごちそうさん」でも好演。

そして、現代モノに比べて、戦前から戦後という時代設定は、朝ドラのド定番で大得意。

さらに、実在の人物をモデルにした作品は、「ゲゲゲの女房」「カーネーション」「花子とアン」「マッサン」「あさが来た」と、おしなべて評価は悪く無い。

主題歌は、復帰したばかりの宇多田ヒカルさん。


しかも、主人公は三姉妹の長女。
「アナ雪」以来のヒットの方程式であるダブルヒロイン(「花子とアン」「朝が来た」)を超える、トリプルヒロインか?

おいおい、こりゃ、穴がないぞ。

・・・・・・・と放送前までは、思ってました。


実際に放送が始まって


「とと姉ちゃん」というタイトルは、お父さんを早くして亡くした家で、長女が父親代わりに奮闘するということで、つけられたアダ名。(とと = 父)

だから、父親は物語が始まって早々に病死。(早く死なないと、ストーリーが動かねーよ)

以降、高畑充希さん演じる「とと姉」が一家の支柱、物質的には無理でも、精神的な支柱になるのか・・・・・・、ならないね。
うん、別にならない。

一応は長女として頑張っていはいるけど、父親代わりというほどではないよなぁ。


まぁ、別に、タイトルに期待していた展開がされなくても、いいんだけどね。


優等生キャラか・・・・・


で、物語ですから、いろいろと問題・アクシデントが発生する。

主人公が、どのように乗り越えるか or  対処するのかが、朝ドラにおける見所。

前作「朝が来た」では、主人公の「あさ」が、女性らしい発想としなやかさで、いろいろな問題と取っ組み合い、「マッサン」は旦那が我武者羅に働きつつ、それを支える外国人妻の健気さがウリでした。

さて、「とと姉ちゃん」ですが、けっこう単純な「優等生キャラ」だね・・・・・。

「至誠天に通ず」とばかりに、「頑張れば、周りの人たちは理解してくれて、手助けしてくれる」という展開。

問題作「純と愛」において、さんざん否定されたヤツです。


第一週において、病に伏せた父親に花見をさせてやろうと、職場の人間も手伝ってくれるというエピソードを皮切りに、基本、このライン。

うーむ、好きな人は好きなんだろうけど。

タイトルに書いたように、王道な展開に安心する人が多いからこその安定した高視聴率。
一方で、「今時、これかい」と戸惑う人も多いようですなぁ。
(私の周りでは、三十代から六十代まで、まんべんなく「イマイチ」という感じ)


転校後の同級生にしても、住み込みで一緒に暮らすことになる「森田屋」の人にしても、「登場時は嫌な人」だけど、主人公の誠意が通じて、理解者へ。
それだけではなく、あちらから勝手に手助けしてくれるようになるという、初対面の最悪な印象からは、とても考えられないような人物に豹変。

その流れが、もう少し、じっくりと描かれるなら納得もできるのだろうけど。

ストーリー展開が早く、視聴者を飽きさせないのはいいんだけれども、結局、一つ一つのエピソードが「ありがち」で、その処理も「安易」な感じがしてしまうよなぁ・・・・・・。


たとえば、祖母と母との和解という重要な回で、末妹が川に落ちるって。

川べりで遊んでいるあたりから、「落ちるなよ、落ちるなよ」と、思わず風呂の前に立つ上島さんを見ている時のように願ってしまったのは、幼女がおぼれる悲劇的なシーンが見たくなかったというよりは、テンプレート的な筋が予想出来てしまい、ダチョウ倶楽部さんであれば、その後の展開もゲラゲラなのだが、しかし、まぁ、末妹は、やっぱり落ちてしまい、さっくり助かり、それが契機になって和解成立という予定調和。

■NHK朝ドラの主人公は作品の序盤で必ず水に落ちるそうですが

「川に落ちる」ということ自体は朝ドラのお約束なのだが(「おしん」の堕胎のシーンが、脚本家の脳裏に刷り込まれてしまったのだろうか?)、ただ、それをどう組み込むかは、ある意味「見せ場」。

なんだけれども、「とと姉ちゃん」では、「ありがち」な、偶発アクシデントにしてしまっているのは、このドラマを象徴しているような気がするね~


で、反優等生ドラマ「純と愛」において、川(水)落ちエピソードは、どんなだったかというと、若年性アルツハイマーの妻を助けようとして、父親は溺死という流れでした。

「結局、助かるんだろ?」という視聴者を裏切る、さすがのストーリーです。

が、「純と愛」の場合は、他にもいろいろと衝撃的だったので、これくらいは平凡に思えてしまえるから、どうしたもんじゃろのぅ。

まぁ、「とと姉ちゃん」のテンプレートな物語にご不満な方は、「純と愛」を見るなり、思い出すなりすると、いろいろなことが「まぁいいか」と優しい気持ちになれるのではないかと。


とりあえず、宇多田ヒカルさんの新曲は、いいですね!


花束を君に
by カエレバ

2015年9月28日月曜日

連続テレビ小説「まれ」が終わった

「まれ」が最終回を迎えたわけですが・・・・。

以前の感想。
■NHK 連続テレビ小説「まれ」だが、泣かせよう泣かせようとする、あざとさが、なんとも

最後まで、どうも無理がある内容だったなぁ。


タイトルの「まれ」は、イコール「夢」ということで、それが作品のメインテーマ。

父親が夢追い人だけど、「成功したい!」という目標があるだけで、「これがしたい!」というものはない、ダメ人間。
なにをやってもうまくいかず、家は貧乏。

その影響で、「堅実に生きよう!」と誓った、主人公の「まれ」。

でも、本当は、パティシエになりたい想いを秘めており・・・・・まぁ、七転八倒、紆余曲折あって、どうにかパティシエになり、成長し、自前の店を持って、という流れ。

最終的には、家庭と仕事の両立というのが物語の主要な課題に。


もとより、父親は、家族は好きだけど、奥さん子供に苦労をかけさせても、なんにも思わない人。

また、「まれ」の母方の祖母は、仕事を優先タイプ。
そのせいで、子供を捨てて、フランスに修行に行ってしまったくらい。

そんなわけで、「自分のことを優先するか、他人(家族)を優先するか」というのは、「まれ」という物語にとっては、大変重要なファクターであり、また、これは、現代女性の自立、結婚、育児、仕事(キャリア)の問題と重なり合っている。


過去の「ちりとてちん」という朝ドラでは、女性が落語家を目指すというお話だったけど、最後の最後、「私、母親になります。落語家は、別にいいや」というラストで、視聴者を唖然とさせたけど、さて、「まれ」は、どう処理するのかな? と思って見ておりました。

・・・・・・・・・ぬるい処理でした。


そもそも、旦那というのは漆職人の家。
奥様が下支えしないと成り立たないような仕事という設定。

で、彼のことは好きだから結婚する。
でも、自分の仕事も続けたい。
もちろん、彼の仕事も大事だから、手伝ってあげたい。
そして、子供も欲しい。
子供ができた以上は、家庭は大事にしたい。

という、欲張りさんな「まれ」。

もちろん、現代の女性だって、出来れば全部欲しいと思っている。
でも、まぁ、なかなかそうはいかない。

育児をしながら仕事をすることは普通のことになったけど、それでも男性よりも女性の負担が重くなるのが、いまだ当たり前。
子供ができたら、やっぱり出世は諦めるというのは一般的な風潮。

もちろん、「まれ」も、その壁にぶち当たる。

仕事を大事にすれば、子育てがおろそかに。
家庭を重視すると、自然と仕事にかけられる比重は少なくなる。
さらには、旦那の仕事を手伝うとなれば、そりゃ、出来ることは限られてくる。


どうにか自分の店を持つことはできて、売り上げも軌道に乗ってきたけど、子育てをしているうちに、どんどん進取の精神は後退していく。
それを、過去の同僚に咎められ、奮起し、大会への出場を決意。

が、仕事を頑張ると、当然、家のことにかまっていられなくなる。
しかも、仕事がうまくいかないストレスを、子供にぶつけてしまう始末。

でも、どうにかこうにか新しいケーキが完成し、大会出場できそう。
が、なんと、その日は、子供の相撲大会と重なってしまう。

仕事をとるか、家庭をとるかの重大な選択を迫られた主人公の「まれ」。

・・・・・・で、結局、主人公は、家庭を選びます。
大会を放棄して、相撲大会へ。

たかが相撲大会の為に、それまでの努力を無駄にするというのが「うーむ」・・・・、まぁ、いいけどさ。

とにかく、「家庭が大事」というのなら、それはそれで、「答え」だと思うんですよ。
そこに、うまーく落着するのも、一つの手。


・・・・・なんだけど、大会には、お店の子が勝手に参加して、「まれ」のつくったケーキが大評判という、大どんでん返し・・・・・というよりも、ご都合主義。

家族は大事。仕事よりも大事。
でも、仕事も、どうにかなっちゃうよ。
みんなが勝手にフォローしてくれて、大成功!

( ゜д゜)ポカーン

で、そのケーキの評判をききつけたお師匠さんがやってくるんだが、「相変わらず貧乏くさいセンスだ」と批判しつつ、「今までの、あいつの生活が、味に深みをつくっている」とか褒める始末。


「家族を大事にしてきたことは決して無駄ではなく、それが肥やしになるんだよ」という、製作者からのメッセージなんでしょう。

育児と仕事に悩むお母さん方は、こんな理想論に納得するのかな・・・・・・。


この、ご都合主義は、中川翔子さんが東京に戻る際も発揮されていたなぁ。
歌手になりたかった中川翔子さんは、田舎の美容室で、雇われている身。

結婚を真剣に考えることもできるような男が出来たんだけど、彼は東京に行ってしまう。

彼のことは好き。でも、東京に行くと、かつての夢を思い出してしまい、つらい。
どうしよう?

・・・・・と悩んでいたら、中川翔子さんが歌っているシーンがネット上で評判になり、また夢を追えるし、男も諦めなくていいという結論に。

( ゜д゜)ポカーン

男の扱いが、ひど過ぎ。

「愛しているなら、昔のわだかまりなんか無視して、男の胸に飛び込めよ」
とまでは言わないにしても、この子にとって、旦那って、なに?


話を戻します。

そもそも、「まれ」の環境って、仕事をする上で、物凄い恵まれている。
旦那の仕事を、「まれ」の母親が手伝っている。

家には、優しい爺さん婆さんが控えている。

同居している弟の妻は、専業主婦。
しかも「まれ」の同級生で、仲良し。「まれ」の仕事にも理解がある。

「まれ」の旦那は旦那で、妻の仕事を尊重している。

せいぜい、旦那の実家が、育児も仕事も手伝ってくれないくらいで、子育てをする上で、物凄い恵まれた環境なんだよね。

こんなだから、いくら「まれ」が苦労している、というシーンがあっても、「うーん、でもなぁ。全然、この子、幸せだよね」と思ってしまうよ。


で、ダメ人間の父親にも触れておかなくてはいけまい。

自分の夢を追ってきた結果として、人を傷つけてきたんだということに、遅ればせながら、気がついた父。

かつての部下に、「おまえの、いいかげんな経営で、おれは不幸になった。お前の家族も不幸にしてやる」と脅されて、失踪することに。
が、最終回間際で、案の定、「まれ」たちのもとに、戻ってくる。

・・・・・・アレ? あの、ちょっと頭のいっちゃった、かつての部下が家族に危害を加えるかもしれない、ということで、消えたんでしょ? 戻ってきたら、家族が危ないじゃん? 部下とは、仲直りしたの? ・・・・・・・・してないんかい。いいのかよ、それで!?

と思いながら、娘と父親の再会シーンを見ておりました。最終的には、主人公の「まれ」が、
「夢なんか追わなくていい。お父さんは、いるだけでいいの」
とか言って、仲直り。

( ゜д゜)ポカーン

なんだよ、その自己否定。

お前、なんのために自分の仕事しているんだよ。

それなら、もう、パティシエ辞めちゃえよ。
旦那の家、手伝えって。
家族との時間を増やせ。

「自分の夢を追うのは当然だけど、でも、父親の夢は、ダメ」ってこと!?


なんか、もう最終回の、無理やりな結婚式が象徴しているように、泣かせよう、感動させようという押し売りが強引だったな、このドラマ。

澤野弘之さんの音楽は、「ガンダムUC」も「進撃の巨人」も良かったけど、このドラマには、壮大過ぎ。
その筋立てと相まって、なんだか悪い方向に作用していたなぁ。

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by カエレバ

2015年5月30日土曜日

NHK 連続テレビ小説「まれ」だが、泣かせよう泣かせようとする、あざとさが、なんとも

NHK連続テレビ小説「まれ」。

うーむ。
現代を舞台にすると、なかなか、うまくいかないね・・・・・。

最近で成功したのは、「あまちゃん」くらいかな?
(だから、「まれ」にしても、「あまちゃん」を見習っているところがあるんだろうな)


一人の女性の現代社会における自立や成長を描く・・・・・となると、朝ドラという制約下において、やれることは限られてしまうわけで。

たとえば、職場でのいじめ、いびりは描けても、セクハラとかは難しくなる。
異性愛は当然OKだけど、不倫や浮気はNG。

もちろん、同性愛なんか無理なわけで。


その点、時代を明治、大正、昭和初期とすれば、時代の激動と絡めることが容易になる。

まして、当時の女性の置かれた状況は、現代から見れば、それだけでいろいろと制約があるわけ(過酷)でして。

自然と、障害が配置されていて、物語としては成り立ちやすい。


で、「まれ」。

なんか無理が見えるドラマだね・・・・。(強引に障害をつくっているように見えてしまう)


今週は、主人公・土屋太鳳さんが演じるところの「まれ」の弟・一徹が、実は友人の「みのり」と付き合っており、結婚したいと言い出すことからの大騒動。

どちらとも未成年。

しかも、一徹は、まだ高校生。(正式に結婚するのは、卒業後なのだろうが)

当然、周囲から反対される。

それに対して、主人公の「まれ」は、彼らを応援することを決意・・・・・・・。


まぁ、普通に考えれば、反対する方が、当たり前。

せいぜい、「両方共、二十歳を超えてから、考えたら?」とアドバイスするのが、普通でしょうね。

でも、二人共、今直ぐに結婚したい! と言い張る。


その理由が、「みのり」のお母さんが若いころ、子供を流産している。
そのことから、娘が「早く結婚して、子沢山で、大家族を築くぞ!」と決意したから。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・で、その娘の話を聞いて、ドランクドラゴンの塚地さんが、娘の決意を知り、泣きながら結婚を認める。

うーむ。
旦那は、高校卒業したら、いきなりデイトレーダーになろうとしているんだよ?

そんな、海の物とも山の物ともつかない仕事に就くのに(しかも、高校卒業して、直ぐに! 証券会社や金融関係の仕事をしたことがないのはもちろん、社会経験なんか皆無なのに)、「子供が沢山欲しいから結婚したい!」なんて言う娘の結婚を認めるなんて。

収入ゼロ(ヘタすれば、マイナス)かもしれない可能性だってあるのに、子供だけは欲しい?

・・・・・・なんじゃそりゃ!?


今回のドラマは、週一回は泣き所をつくろうとして、もう、なんか、強引過ぎる。

子煩悩という設定の「まれ」のお父さんが、六年間、電話の一つも寄越さないで、東京で働いていた、とか。

その割には、妻の実母(妻は彼女のことは大嫌い)とは連絡を取り合っていた、とか。


「まれ」一家が住んでいるのは、かつて民宿を営んでいた建物。

そこに家主の桶作夫婦と一緒に住んでいるんだけど、実の息子が家族を引き連れて帰ってきて。

で、いきなり、ここでカフェを開くから、親父のやっている塩田つぶす、とか言い出す。

それに対して、「どこか空き家を借りたら?」という提案に対して、「それじゃ、金がかかる」。

うーむ。
そんなわけねーじゃん。

塩田潰して、新しい施設をつくるってなったら、どんだけ金がかかるんだよ。
駐車場にするにしても(それなりに金がかかるよ)、・・・・・・・流行る前から、流行ること前提で金を投資するって、・・・・・あんたねー。(どこにあるの、そんな金?)

観光客目当てのカフェをつくるのなら、むしろ、塩田を残して、それを目玉にする方が、妥当だろうに。

「そりゃ、リストラされた後に、仕事も見つからないわけだよ」という感じの息子が、どうしてカフェを諦めたかというと、クイズで負けたから・・・・。

まぁ、そういうコミカルな要素を入れるのも、良かろう。

でも、負けたら、清々しく、「もう一度、東京で、仕事を探してみる」とか言って、ハッピーエンド。

・・・・・・・おいおい、切羽詰まって、実家に戻ってきたんじゃないのかい? そんな程度の覚悟で、都会の生活に慣れた家族を引き連れて、実家で仕事をしようと思ってたの?(しかもカフェを経営した経験があるわけでもなく)


他にも、六角精児さんが、地元の職人をたぶらかすところも、なんだかなー。

そんな簡単に職人が引き抜かれるってことは、「まれ」が密かに恋している紺谷圭太のジイさんである紺谷弥太郎(漆職人の元締め)は、余程ひどい待遇で職人を雇っていたんだろうなぁ、と思ってしまうよ。


とにかく、毎週、お涙頂戴のシーンをつくろうとして、無理しているのが、このドラマ。

ストーリーの流れよりも、そこを求める人には、いいのかもしれないけど。


まぁ絵は素晴らしいんだけどね。

能登の四季を色鮮やかにとらえて、毎週出てくるお菓子(スイーツ)も瑞々しい。
出演者にしても、適材適所という感じ。

土屋太鳳さんも、かわいらしい。


ただ、出演者に涙を流させて、大声出し、バックで扇情的な音楽をバンバン流すという、「これでいいんだろ?」という製作者の意図が見え見えで、個人的には白けてしまうね・・・・・・。(「嫌なら見るな」というのなら、その通りではあるんだけど)


放映が始まった当初から、「オープニングが、恥ずいな」と思っていたんだけど、その印象のままのドラマね。

土屋太鳳さんが踊るシーンと、能登の風景、スイーツの製作過程をコントラスト豊かに描いていて、「綺麗」ではある。

でも、土屋太鳳さんが着ている服が白のワンピース。
で、その姿で、能登の田舎を、周辺の住民の人に手を振りながら走り回り、最終的には彼女の元に人々が集まってくる・・・・・。

いかにもNHKの朝ドラ的、健康美人(美少女)で、素直な性格、誰からも愛されています! という感じが、オープニングから臭っていたけど、実際のドラマも、ここまでとは。

うーむ。

これが好きな人も一定層はいるのだろうから、間違ってはいないのだろうけど。

それにしても、脚本が穴だらけで、大甘だな・・・・・。

まぁ、パティシエを目指す物語なのだから、大甘でもいいのかもしれないが。(オッサン大好き、ダジャレオチ)

2015年5月2日土曜日

映画「THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦」



「THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦」を見てきましたが・・・・・・・・・・。

これは、どうかな?


冒頭で、「機動警察パトレイバー 2 the Movie」の音楽が使われていて、「おぉ!」と思ったけど、・・・・・・それからの展開までも、まんま「 2」なんですよ。

まぁねー、「2」自体が、初期OVAの最終話から引きずっているとも言えるのだから、実写が継承していてもいいじゃないですか? と言いたいところだけど・・・・・・。

だって、橋がミサイルで壊されるシーンから、それを撮影していた映像を、提供者と後藤田さんが一緒に見て・・・・・・・、ほとんど同じだよ。

うーん?
なんじゃ、こりゃ。

もちろん、「敢えてやっている」のは分かります。

分かるけど、・・・・・あんまり意味がないような。
正直、手抜きにしか見えない。

往年の名作のセルフパロディというのは、ファンにとっては嬉しいところですが。
「ちょっと引用しました」というレベルじゃないもんな・・・・・・。


そして、基本、脚本が甘い。

ネタバレになりますが、特に「へっ?」って思ったのが、ヘリの基地。

そもそも、敵のアジトである基地があっさりとバレていてるのに、誰も調査していないって、どういうこと?

基地にいるのは、陸上自衛隊のOB。
しかも、何名いるか分からない。

その基地を、警察官六名で襲撃って。

無理があり過ぎる。

で、メタルギアソリッドよろしく、人知れず侵入するならまだしも、派手にドンパチって。
そんな、西部警察を、今の日本でやられても。


犯人たちも安っぽいのだが、特に困るのは、ヘリのパイロット。

結局、なんだったの?
幽霊なの?

幽霊にしても、なんか意味があるの?
(たとえば、彼女の命日が東京大空襲や原爆投下の日だったりすると、「機動警察パトレイバー 2 the Movie」における「偽の平和と偽の戦争」という主題に、引っ掛かってくるのだろうけど)

一応、後藤田隊長が先代の意志を継いでいるように、敵も、柘植行人の意志を継いでいるわけで(あと、千葉繁さんも、度々「初代整備班長」の話をする)、「継承」というのがテーマなんだろうけど、・・・・・うすいな~。


「機動警察パトレイバー 2 the Movie」を見た際には、「これ、アニメにする必要あるの?」と、ちょっと思ってしまったけど、「THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦」は、「これ、実写にする必要あるの?」と思ってしまった。


「THE NEXT GENERATION」シリーズが、「アニメを敢えて実写にしました」という流れだったけど、この映画は「機動警察パトレイバー 2 the Movie」を敢えて実写にした、ということなんだろう。

そして、変に小難しいことは止めて、娯楽作に徹しました、という監督の意図は分かるんだけど、・・・・・・うーむ。(まぁ押井節も散りばめられているので、深読みも可能だけど)

「パトレイバー」シリーズというのが、「もし現代日本(近未来の日本)に、ロボットを活躍させるとしたら?」という、ガンダム等とは違うリアルロボット路線で始まった企画であり、「機動警察パトレイバー 2 the Movie」にしても、「東京に、リアルな戦場をつくろうとしたら?」というコンセプト。

にもかかわらず、「首都決戦」は、アニメ的な世界観・筋立てになっているわけで。
これをアニメでやったら、映画版「1」のように、落ち着く所に落ち着いたような気がするけど、実写でやってしまうと、・・・・・・なんか、ちぐはぐね。


これまでの「THE NEXT GENERATION」シリーズは、それなりに楽しめたけど、映画のクオリティではないことは否定出来ないわけでして。


で、「首都決戦」だけど、・・・・・・・映画のレベルとは言い切れないな~。
テレビなり、自宅で楽しむ分には、「十分楽しめました」だけどね。
(だいたいにして、エピソード12を分離する意味があるのだろうか?)

おそらくは「ガンダムUC」の成功を見て、「パトレイバーでも、同じことがやれるんじゃね?」という発想もあったのではないかと邪推しております、この「THE NEXT GENERATION」シリーズ。

が、パトレイバーは嫌いじゃないけど、ガンダムに比べると、どうしても動員力に限界があるのは事実でして。
そして、それが制作資金にも反映しておるのですが、・・・・・多少画面が安っぽくなるのは仕方ないにしても、脚本でひねったものが見たかったな~。


が、まぁ、押井守監督がひねった脚本を書くと、「立喰師列伝」のような「おー、訳分からん!」というものになってしまうので、それはそれで制作資金が集まらないだろうことも想像でき、世の中、いろいろと大変ね。


家に帰ってから、なんとなく「GHOST IN THE SHELL」を見たけど、やっぱり、いいねー。
こういうのが、また見たいもんです。


過去の感想
■THE NEXT GENERATION パトレイバー/第1章
■THE NEXT GENERATION パトレイバー/第2章
■THE NEXT GENERATION パトレイバー/第3章
■THE NEXT GENERATION パトレイバー/第4章
■THE NEXT GENERATION パトレイバー/第5章
■THE NEXT GENERATION パトレイバー/第6章
■THE NEXT GENERATION パトレイバー/第7章

THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦 オリジナル・サウンドトラック(仮)
by カエレバ

2015年4月29日水曜日

ドラマ版「アオイホノオ」を見て



年を取ると、いろいろなことが厄介になりまして。

ファンの人が、実写のオープニングを、敢えて漫画のキャラに置き換えるという、逆輸入をしたくなるほどに人気があるのは知りつつも、・・・・・まぁ、なんとなく億劫で手を出していなかったドラマ版「アオイホノオ」。

一話を見始めたら、面白くてね~。一気に全部見てしまった。
なるほど、熱狂的なファンも生まれたわけだ。


ドラマという時間も金も制約がある中で、製作者サイドが、原作への思い入れたっぷりにつくっているのが映像からビンビンに伝わってきました。


主演の柳楽優弥さんは、一時期、不安定な感じだったけど、修羅場をくぐって逆に良かったのか、ここまでコメディーを演じられるとは。
まだ若いから、二回目のカンヌも・・・・・さすがに男優賞は無理でも、縁がありそう。

他のキャスト、特に庵野秀明さんと愉快な仲間たちは、「なるほど」という感じ。


個人的に最も笑わせてもらったのは、矢野健太郎さん。
どのシーンでも、大爆笑させてもらった。(特に自転車のシーンが秀逸)


ストーリーは、原作の枝葉を払って、焔モユルが、漫画家を目指したり、アニメーターを目指したり、右往左往する青春の懊悩に絞った、という感じ。

違いと言えば、原作よりも、ドラマの方が、庵野秀明さんに対するライバル心は強烈かな? ここらへんは、ドラマとして、分かり易くしたんだろうな。


まぁ、仕方ないとは分かるんだが(原作が終わっていないので)、ラストが、ちょっと強引だったね。

特に、津田ヒロミ、どこに消えた?

もしかして、最初から津田ヒロミは、焔モユルの妄想だったの?


それでも、「くさいな~」とは思っても、庵野秀明さんがモユルにサインをもらいにきたシーンは、酒も入っていて、涙が出てしまいました。


「アオイホノオ」漫画の感想。
■島本和彦「アオイホノオ 13」読了

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2015年4月16日木曜日

THE NEXT GENERATION パトレイバー/第6章



過去の感想
■THE NEXT GENERATION パトレイバー/第1章
■THE NEXT GENERATION パトレイバー/第2章
■THE NEXT GENERATION パトレイバー/第3章
■THE NEXT GENERATION パトレイバー/第4章
■THE NEXT GENERATION パトレイバー/第5章

ずっと松田龍平さんの奥様が演じてられるカーシャばかりが活躍しておりましたが、今回になって、ようやく主人公の真野恵里菜さんが前に出てきました。

で、10話の「暴走! 赤いレイバー」は、ここに至りて、どうにかレイバー同士の戦闘が!
まぁ、実写では、金がかかるから、そうそうやってはいられないこともわかるけど、本当にようやくだね。


11話も真野恵里菜さんが出ずっぱりだけど、ベタベタな同窓会で焼けボックリに火がついてというストーリー。
わー、レイバー関係ねー。

本当に、30分アニメを実写にしてみました、って感じね。
そういう意味では、この作品もまた、実験なんだろうな・・・・・。

これはこれで面白いけど。
が、「実写でやる意味があるの?」と言われると、やっぱり反論が難しい気がします。

うーむ。