続編の「カーズ2」は、・・・・・うむ、まぁ、前作(無印)でキャラが成立してしまったから、彼らが動いているだけで、適当に楽しめることは楽しめるのだが、凡作で終わってしまったというのが、一般的な評価ではないでしょうか?
で、最新作「カーズ/クロスロード」(原題は「cars3」。なんで、邦題は、ナンバリングを外したの?)
「カーズ2」では、いささか強引にスパイ映画を練り込むという荒業で、作品としては「イマイチ」に堕してしまったものの、逆に言うと、「カーズ」プラス「なんか」という方法によって、いくらでも作品がつくれてしまうということを立証してしまったわけなのだが、今作は、初心に戻って、レースがメイン。
しかも、アニメなんだから、別に年を取らなくても大丈夫なんだけど、今作は、「ルーキー」時代を描く無印とは鮮やかな対比となる、競技人生における「晩年」となっている。
「これやっちゃうと、シリーズ終わりになっちゃうよなぁ~。けっこう背水の陣だなぁ」という感じ。(まぁ、今時、「カーズ0」とか、しれっと、「カーズ1」と「カーズ2」の間に起こった「知られざる物語」とか、いくらでもつくれるけどね)
で、まぁ、「カーズ/クロスロード」。
冒頭では、「好敵手」(「とも」と読む)たちとの切磋琢磨とイチャイチャな「油の乗り切った」幸せな状態からの、「新生代の登場」で、徐々に時代に取り残されていく悲哀という山の頂上からのズドンと谷底という流れは、ホントっ、上手ね~。
主人公のマックイーンは、ケガから復帰したものの、最早、若駒のような体ではないことは自覚しており、一応、現役続行・レースには出るつもりだが、さて、どうしたものか・・・・・と、老いた「もがき」が始まり、そこで出会うのがトレーナーのクルーズ。
彼女からの現代的な指導に、反発する老人マックイーンという、お約束のシーンがあって、結局、和解というのも定番のオチ。
なんだかんだで、彼女の方針を受け入れるのかと思ったら、「それはなし」。
その理由が・・・・・、なんかイマイチ説明されていないような気がしたけど、そう思うのは、僕だけ?
で、新しい訓練や戦法のヒントを得ようとして、マックイーンのお師匠であるドッグ・ハドソンの、かつてのクルーチーフを探しに行くというのが・・・・・、「ここで、新キャラ?」と、唐突感は否めなかったなぁ。
まぁ、そんな感じで、ちょっと気になる箇所もないわけではなかったけど、それなりに楽しくは見れていました。
そして、最終決戦。
予想としては、
・善戦するものの、勝てない
・体は動かないものの、ベテランらしいテクニックを駆使して、ルーキーを打ち負かす
という二パターンを頭に描いておりましたが・・・・・・・。
マックイーンのパートナーであるトレーナーのクルーズ。
これが、非常な重要な役どころ。
肝。
(結果としては、「カーズ4」へ橋渡しとなる重要なキャラなんだけれども・・・・・)
「スター・ウォーズ」の「ジャー・ジャー・ビンクス」のような「失敗」ではないものの(僕個人としては、ジャー・ジャー・ビンクスを、そんなに、うざいとは思わなかったが)、特別、魅力もないなぁ・・・・・。
「カーズ」のキャラと言えば、一癖も二癖もあるけど、「悪い車(人)ではない」というのが定番だけど、クルーズって、普通の車(人)だよね? ・・・・・うーん。
だから、全然、気にならない。感情移入ができない。すっかり心の埒外。
そこからの、終盤におけるマックイーンの決意で、彼女がメインに持ち上げられるのだから、
( ゚д゚)ポカーン
でしたよ。
振り返ってみれば、ちゃんと伏線が用意されていたわけで、また、アスリートとしては、敬愛する師匠の魂を自らを経由して才能ある若者に継承してもらうというのは、最高に幸せなことなんだろうけど、それにしても、「えっ、こいつなの? しかも、このタイミング?」と戸惑ってしまった。
「カーズ」では、予想外の事態に直面すると、登場人物たちの顔の表情が停まってしまうという演出が多用されるけど、まぁ、ズバリ、そんな感じでした。
「観客の予想を裏切ってやりたい」という作り手の意図は成功したとは思うが、これは、作品としてはは、どうなんだろう・・・・・。(後、玩具メーカー的には、頭を抱えたいだろうなぁ)
翻ってみれば、最初の無印も、「勝利以外の重要なモノを手に入れた」というラストだったわけで、その流れからすれば、まぁ妥当ではあるのだが、うーん。
僕個人としては、ボロボロになっても最後の最後までマックイーンには戦って欲しかったねぇ・・・・・。
以上、そんな感じでした。
おまけの感想としては、マックイーンは、サリーをいつまで待たせるのかね?
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