2015年12月31日木曜日

岩下志麻さんが妖艶だった「悪霊島」


市川崑監督の横溝正史シリーズは、全部見ているのですが、その他は、見たり見ていなかったり。
(古谷一行さんですと、何と言っても「金田一耕助の冒険」ですね・・・・・)

鹿賀丈史さんが出ているバージョンもあるんだと、今回見てみた「悪霊島」。

まぁ、いつものヤツでして、「同じ顔を持った二人の人物によって引き起こされるトリック」です。

他にも、「歴史の怨念」「過去の愛憎が起因」「女性の情念からの殺人」・・・・・・、横溝正史作品ですなー。


以下、ネタバレです。

原作未読なので、なんとも言えないのですが、結局、主人公は、この島の人間とは無関係でした、ということ?

その割には、オープニングからの仰々しいセリフは、なんともだね。

まぁ20代半ばに訪れた町で、大量殺人事件に鉢合わせたのでは、そりゃ、忘れ得ない思い出になるだろうけど。


後、冒頭で大吉のおみくじが出てきてたけど、あれって、なに?
なんかの伏線かと思っていたけど、結局、なんでもなかったの?

そして、最初に殺された産婆さんの犯人って?

犯人の岩下志麻さんは、二重人格者で、片方が出てくると、淫乱になって人を殺してしまうということだったけど、旦那は、よく今まで生きてこれたよな。


まぁ、ある程度強引なのは毎度だけど、今作は、さらに、うまく処理できていなかったように感じられたなぁ・・・・・。(原作アリの推理映画が、ストーリーを消化することに費やされてしまうのは、よくあることだけど)


そして市川崑監督作品に比べると、はったりが足りないなー。

その代わりに、一人の男が青春時代を振り返っているという体裁にすることで、市川崑監督とは違うテイストにしたかったのだろうけども。

・・・・・・うーん、「で?」という感じで、活かされているとも思えず。(そもそも、怨念渦巻く殺人事件と過去への郷愁を混ぜるのは、やはり無理があるような)


岩下志麻さんは、当時40才かな?
その妖艶さだけは、まぁ、すごかったなぁ・・・・・・。

悪霊島 [DVD]
by カエレバ

0 件のコメント:

コメントを投稿