以前の感想。
■雁屋哲「野望の王国」1巻から5巻までの感想
相変わらず、スケールのでかい(現実離れしている)「野望の王国」。
橘征五郎&片岡仁の学生二人(まだ卒業していない?)が、橘家組長:橘征二郎を倒して、組を乗っ取ることを考えている。
しかし、組長は優秀なので、二人で倒すことは難しいので、当面は、警察署長:柿崎と同盟を結んでいる。
で、橘征二郎には、新しい味方として、赤寺が登場。
橘征二郎はトップの象徴で、実際の(汚れ)仕事は赤寺が実行するという日本的な上司・部下の関係。
彼の登場で、物語は、いっそうドキツクなるというか、混迷の度合いを深めると言うか。
警察署長の柿崎は、法にもあったもんじゃないでっち上げで橘組長を逮捕して、さらに、取り調べも裁判もなく、地下牢に閉じ込める。
そこから救出する為に、赤寺は、各地で暴動や爆破テロを敢行。
これらの騒動を起こす為に、駅に五千、競馬場に三千の人を集めているわけで、どんなスケールだよ・・・・・。
しかも、それだけ大きなことを起こしておきながら、これって、川崎市内限定のお話という妙な小じんまり感。(それだけの動員力、資金力を持っているのに、橘組は、所詮、神奈川県内の暴力団に過ぎない・・・・・)
そして、組長が救出されて、今度は一転、川崎市内の騒動の責任をとらされて、柿崎が窮地に。
そこで、柿崎は、総理をも操るという日本政界の黒幕に取り行って、どうにか危機を脱する。
・・・・・・しかし、そんな力をもっている黒幕から助力を貰えるのであれば、神奈川県のヤクザなんて、どうにでもなるような・・・・・。
まぁ、ここらへんの、遠近感が狂ってるあたりが、この作品が怪作と呼ばれる所以だよな・・・・・。
野望の王国 完全版 6 | ||||
|
0 件のコメント:
コメントを投稿